カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
鍾乳洞を進む隊の先頭は黒鼠のリーダー。 急に開けた広場のような所に到着する。 黒鼠 リーダー 「よし、ここだ。 全員この広場入ったら待機せよ。」 次々と広場に到着する戦闘員達。 クラウス、そしてザウバーも姿を見せてリーダーの元へと歩み寄った。 ザウバー 「ここに集めるのには何か訳でもあるのか?」 黒鼠 リーダー 「はい、ブルーガー様からの情報によりますと、この開けた広場のどこかに秘密の扉が存在 するとのことにございます。」 クラウス 「ほう、ここに出入口がか。 どこにもそれらしき扉は・・・」 ザウバー 「分らないから秘密なんだろうよ。 何かヒントは無いのか?」 黒鼠 リーダー 「はい、ブルーガー様は、大竹林寺の兵が出入りしたときに襲撃して中に入ったそうです が、我々もその時が訪れるまで待つか、あるいは・・・・」 クラウス 「あるいは・・・?」 黒鼠 リーダー 「あるいは、手形らしき石の彫り物を見つけ、その左2m横の岩を破壊し中へとおおせで した。」 ザウバー 「この岩を壊せかよ、俺達の力を過信しすぎてねーか?」 クラウス 「なに、おれとザウバーで蹴り込めばどうにかなるだろう。」 黒鼠 リーダー 「なれば・・・」 ザウバーを見て語るリーダー。 ザウバー 「うむ。」 その目線にうなずくザウバー。 黒鼠 リーダー 「みなの者、良く聞け。 この広場内に、手の形をあしらった彫り物があるらしい。 手分けして探して欲しい。」 『ははっ!』 一斉にチリチリに分かれ、各自岩と面と向かい、人により手をかざしながら、またある者は 必要に目を凝らしながら手の形らしき彫り物を探し始めた。 そして数分後、 戦闘員 「あ、有りましたーっ!」 黒鼠 リーダー 「よしっ!」 ザウバー、クラウス、リーダーがそこに駆け寄った。 クラウス 「なるほど、手の形をした彫り物に見える。」 まじまじと見つめる3人と近くの戦闘員達。 黒鼠 リーダー 「まさしくこれに違い無いと思われます。 自然に出来たモノには程遠く、明らかに人工のモノと推測できます。」 ザウバーがその型に手を当ててみる。 ザウバー 「おれでは少し大きすぎるようだ。型からはみ出る。」 クラウス 「これはなんの印なのだ?」 黒鼠 リーダー 「ただの目印なのか・・・それとも何かのセンサーを働かせて扉のスイッチなのか・・・ 私には判断が出来かねます。」 ザウバー 「なんでもいい。 ブルーガー様は、この横をぶち壊せとのこと。 どれどれ・・・」 ザウバーは2m横に歩み寄り、握り拳を作って正拳突きで目の前の岩の壁に向かって一発 お見舞いしたっ! 『 セヤーーっ! 』 ズガーーン>>> ・・・・・ クラウス 「びくともしないか・・・・」 黒鼠 リーダー 「岩盤ですから・・・・ なれば先程の手はず通り、我らスペック-3が複数で取り掛かってみましょう。」 ザウバー 「今の手ごたえからすると、3人で飛びっきりの蹴りを同時にお見舞いした方がいいだろう。 悔しいが、一人のパンチ程度では進展しそうになかった。」 クラウス 「分った、3人でやってみよう。 なるべく近くに力を集めた方がいい。 オレはこの辺りを蹴る。 ザウバーはこの横、リーダーはその間の上だ。」 黒鼠 リーダー 「かしこまりました。」 ザウバー 「助走つけるぜ。いいか。」 15m 程下がった3人、ザウバーの掛け声と共に助走に入ったっ! 『3、2、1、いくぜっ!』 『おーっ!』『はいっ』 それはもの凄い速度であった。 あっという間に壁に近づいたと思ったら、 ザウバーは、体重を乗せた片足で、リーダーも同じく片足で真ん中上へ飛び蹴り、そして クラウスは体重を乗せた両足で、各自の打ち込む位置を同時に蹴り抜いたっ! ★====ズボーーーン! ガラガラガラ・・・・ 蹴り抜いた3人は砕けた岩をつきぬけ、勢いそのままに向こう側で転げていた。 彼らがぶち抜いた岩の壁は、二メートル四方の大きさで四角く形を作って抜けており、なん と厚みは2m近くもあった。 戦闘員 「さ、さすが・・・・」 「す、すごい・・・・」 驚く戦闘員達の見守る視線の先の散乱する岩の中で、 黒鼠 リーダー 「やはり人工の扉であったか・・・。」 片ひざ付いて振り返り、四角く抜けた形を見てつぶやくリーダー。 ザウバー 「まったく、手間取らせやがって。超硬い岩だぜ・・・・」 既に立ち上がっていたザウバー、振り向きもせずその先へと進み始めた。 もっそりと起き上がりながらクラウス、 クラウス 「よし、先に進むぞっ!」 ~ ~ ~ 突然、元帥、各軍長達が集会を開いていた元帥広場に、一人の空軍兵が降り立った。 空軍兵 「大変です !! 何者かが白氷山鍾乳洞通路から進入した模様ですっ!」 [空軍長](りゅう くうさい) 「なんだって !? 」 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「おぃおぃ、あそこから進入できるんかよ・・・・」 [木軍長]仲孫 棟(ちゅうそん れん) 「恐らく例の世界制覇を目論む一団であろう。」 [力軍長]王 極鵬(わん きょくほう) 「じゃなきゃあの扉は突破出来んわい。」 [火軍長]欧陽 康(おうよう こう) 「やつらから攻撃を仕掛けてくるたぁいい度胸してやがる。」 [水軍長](とう すいじゅ) 「竹林山の表門からではなく、よくそこが分ったものだ・・・・。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「感心している場合ではない。トンコウ様。」 [近衛軍副長]トンコウ 「うむ、ここに到着したのが現実ならば叩き潰す以外にあるまい。 総員、迎え打てっ! 」 『ははっ!』 一斉に立ち上がり、各所に散っていく軍長達。[力軍長]王 極鵬(わん きょくほう)以外は さすがに素早い。 [近衛軍副長]トンコウ 「闇夜の狼よ、ちょっと待て。」 (月光軍長を呼び止めたトンコウ。) 走る足を止め、トンコウを振り返りながら歩み寄る[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)。 [竹林総元帥]黄龍道(おうりゅうどう)元帥 「とうとう来おったか、虫けら供め。 世界征服だと・・・・ そんな気を起こせなくなるよう、とことん焼きを入れてやるわい。 ふっふっふ。」 (愛・・・でしょうか) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年02月28日 13時59分47秒
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