カテゴリ:第三章 241 ~ 300 話
なんとも重い空気が流れている中、 和恵姉さん 「自分も[気]を発して受けることは出来たはず・・・・なのにあのバカ・・・・ そのままで受けちゃって・・・・今までに、試した事なんてなかったでしょ?」 和恵の一言が、その重い空気にさらに上塗りしていた。 ゆうすけ 「こんな歴然とした[差]で・・・・仮にも相手は陳南家 南流だぜ・・・・ どう考えたってヤバイだろぅ・・・・」 利江 ( 大丈夫よね・・・こういち君、お願い、元気な姿を見せて・・・・。 ) 両手を胸の前で合わせてキツく握り、願いを込める利江。 全員の視線が、こういちが突き刺さった山のふもとの、大きく開いた穴に集中していた。 だが、時間が経過してもその穴になんの変化もなかった・・・。 南 一樹 「あはははは。どうやら逝ったらしいね。 みなさん、期待しない方がいい。今のは手ごたえ十分、これが実力の[差]ということ です。」 陳南家 殺流伝承者 Ryuichi 「貴様、よくもっ! こういちを倒すのは、このオレだっ!」 握り拳を作り、南 一樹をにらむ Ryuichi! ザウバー 「バカ言うな、こういちを倒すのはこのオレなんだっ! お前なんかじゃねーっ!」 こちらも Ryuichi、そして 南 一樹をにらむザウバーっ! 南 一樹 「こういちのライバルの方々ですか、すいませんね。 願いを叶えられず申し訳けないことを・・・しまし・・・・ んなっ! 」 話途中の南 一樹、その目線の先でっ! \|/ ズボーーーーン スタ。 利江 「こういち君っ!」 ゆうすけ 「こういち~♪」 チーラン / チョンミン 「こういち♪」 「少年♪」 穴の開いた山の中腹が破裂し、そこからこういちが飛び出して穴の前に着地したっ! 陳南家 殺流伝承者 Ryuichi 「なんだとっ!」 南 一樹 「うっ・・・・・」 握った拳に力が入る。 父南 一樹が発する巨大な[気]が巻き起こす暴風の中、お腹を押さえたまま片ひざの着地姿勢 からスッと立ち上がり、一歩、また一歩と父 南 一樹に向かって歩を進めるこういち。 こういち 「とおちゃん、これが現実なんだよ・・・・ 拳を交えている時に気が付かなかったのか? 絶対的な[差]、明らかな[力]の開きを・・・・。」 和恵姉さん 「ムチャしちゃって・・・・もぉ・・・・。」 こういち 「とおちゃん、だからおいらの小さい時にすらやられたんだよ。 おいらは教わったことを、[気]を大きくしてみろと言われその通りにやった。 そのまま掛かって来い、 そんな言葉が今でも思い出される・・・・。 当時のおいらは加減なんて知らないから、きっと[気]を増大したままとおちゃんを蹴り 込んだ結果だろう・・・・。 じぃちゃんからそう聞いた。 今となったら、こんなに[差]があんだよ、あんたとおいらとは。」 南 一樹 「う、う、嘘だ! わ、わ、私は完全にお前を上回った力で打撃を加えた・・・・。 一度・・・一度このようにやられたことのある私だから分る・・・・ 生きてるなんて・・・・お前が生きていられるはずがないっ!」 尚もその距離を一歩、また一歩と詰めていくこういち。 こういち 「だがおいらはこうして歩いている。 さすがに効いたさ。超鋼筋を使ってここまでの痛み を受けたのは初めてだよ。 おいらは・・・とおちゃんが[気]を高めてもそのままでいた。 パワーアップしたその蹴りをおいらはそのままで受けた。 なぜだか判るかい? とおちゃん。」 南 一樹 「し、し、知るか・・・・。」 こういち 「だよな。 精一杯やってるあんたには判るはずがないさ。 その答えは、 おいらはあんたの[力]を 見切っていたからだっ !! 」 陳南家 殺流伝承者 Ryuichi 「なんてことだ・・・・。」 和恵姉さん 「こういち。。。」 南 一樹 「そ、そんな・・・そんなこと、信じるかっ! おまえは私の子、私を越えているはずなど無い! あの暴力的で魅力ある増大させた[気]を身にまとっての攻撃、普段の状態のまま受け きれるはずがないっ! そ、それを証明するためにも・・・・ 今は・・・・男として・・・・陳南家 南流の血筋として・・・・こういち、 お前を倒すまでだっ!」 [気]を再び蓄え直し、この不思議な会話を途中で切り 猛然とこういちに向かっていく南 一樹! 『 うぉぉぉぉぉぉっ! 』 ガシっ ズカっ バシバシ スボッ 重い一撃、一撃がこういちに決まるっ! その度にこういちの身体が吹っ飛び、一撃を食らいまた宙に投げ出されを繰り返す。 そして、 ズバッ 強烈な回し蹴りがこういちを襲ったっ! ガシっ★ だが、その鋭い蹴りを見事に両手で受け止めたこういち。 こういち 「悲しいよ・・・・とおちゃん、 悲しい・・・・」 南 一樹 「くぅぅ・・・・」 ドギツイ一撃を見舞ったはずなのに、両手で掴み離さないこういち。 こういち 「とうちゃん、ムキになってもこんなもんなんだね・・・・。」 唇からかすかに血を流しながら、 こういち 「とおちゃんのお陰で、幼いころに味わった痛みを感じることができたよ。 身体も、そして心にもね・・・・。」 南 一樹 「は、離せっ!」 こういち 「れ、連打は・・・こ、応えるなぁ・・・やっぱ陳南家 南流はすごいや・・・・ 懸命に避けているはずなのに、避けきれずに食らっちまってる。 それも痛みを伴って。 この痛みが・・・不思議となんか生きてるって実感が湧いてくるよ・・・。 だけどな とおちゃん、 ・・・無理みてぇだ。 [気]を高めたとおちゃんでも・・・・このおいらを・・・・ 陳南家 南流伝承者 となったこのおいらを・・・・ 倒すことはできないってことみてぇーだっ! 」 突然、こういちが父南 一樹を放り投げ、そしてその父 南 一樹 に向かって突進したっ! ≡≡≡≡≡≡≡≡ズバっ! ズゴーーーーーン 強烈な蹴りが 父南 一樹 に炸裂っ! 南 一樹 「くっ・・・」 [気]を増大させたそのままに、両腕でガッチリと受け止めるも、身体は飛ばされる。 そこへ容赦無いこういちの猛攻の連打が続いたっ! ズゴズゴズゴ ズバズバっ ガシガシガシガシガシ ズバーーン! スパっ ズゴズゴ ガツっ バシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシバシっ ズボボボボボボボボボボボボボボボボっ! ≡≡≡ズコーーン! ズカズカズカズカズカ ズゴズゴズゴズゴっ スパーン ズバババババババババババババババババババっ! ≡≡≡ズボーーン! ズゴズゴズゴ ズバズバっ ガシガシガシガシガシ ズバーーン! スパっ ズゴズゴ ガツっ ズボボボボボボボボボボボボボボボボっ! ズカズカズカズカズカ ズゴズゴズゴズゴっ バシバシバシバシバシ バシバシバシバシバシバシバシバシっ ≡≡≡≡≡≡≡ズコーーン! スンチャ 「うわっ!」 チョウ・ギョッキ 「な、なっ !! 」 ( 目をパチクリさせている。 ) ゾルダ 「す、げっ!」 (今ならそれが出来るから) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月28日 15時23分26秒
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