カテゴリ:第三章 301 ~ 363 話
『 フンっ 』 きばったザウバー、すると凍り付いているこういちの身体が浮き上がり、見る見るとこちらに 近づいてきた。 そして・・・ ゴト。 ザウバー 「これでいいのか?」 ゆうすけ 「ありがとう。。。」 広州明冥道 候流 侯 玉穂(こう ぎょくすい) 「ど、どうやってここまで・・・?」 ゆうすけ 「テレキネシス・・・・。 物体浮遊術、念動力の物体移動です。 こんな能力もこのザウバーは身に付けてしまいました。」 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう) 「す、すごいっ! 超能力ってやつあるか?」 ゆうすけ 「まぁそんなところです。 それよりザウバー、これを解かせるか?」 ザウバー 「おれは何しに来たんだってんだ・・・・。 溶かすのはお前らでやれ。 おれはあの[白虎]ってのと手合わせしてくるぜっ!」 [白虎]をにらみ、今まさに出撃せんとしていたザウバー、 ゆうすけ 「いいけどさ、けど、ザウバーが凍っちまったら、誰がお前を助けるんだ? 凍ってる間にあの白虎に踏んづけられたら、あんたの身体は一環の終わりだぜ。」 ザウバー 「縁起でもないこと抜かしやがって。」 ザウバーの動きが止まった。 その時、 『 GAOOOOOっ! 』 突然吼えた[白虎]、すると背中から真っ白な翼が現れてそれが大きく広がり、そして羽ばた き始めた! 『 彡バサン、彡バサン、彡バサン 』 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう) 「[白虎]、飛び立つっ!」 ゆうすけ 「まっ、まずいっ! ザウバー、あれを停められるか?」 ザウバー 「やってみらっ!」 『 フンっ 』 『 彡バサン、彡バサン、彡バサン 』 大きく翼を広げ、崖から飛び降りるしぐさをする[白虎]であるが、今ひとつ飛び降りる決心 がつかないように見える。 ゆうすけ 「いいぞっ!」 『 彡バサン、彡バサン、彡バサン 』 そう、決心が付かなかった訳ではなく、ザウバーのテレキネシスが効いていて、飛ぶに飛べない 状態だったのだ。 ザウバー 「く、くそぉぉぉぉ、やろう・・・ち、力がありやがる・・・・」 力んだ顔で踏ん張るザウバー。 ゆうすけ 「がんばれザウバー、今あいつに飛び立たれてしまったら、被害が拡大してしまうっ!」 『 彡バサン、彡バサン、彡バサン 』 『 GAOOOOOっ! 』 かなり嫌がるしぐさの[白虎]! ゆうすけ 「力比べだっ! スペック-3にガイザーの能力なんだぞっ! 地面ごと持ち上げたガイザーに負けるなっ!」 ザウバー 「簡単に・・・ ぬぉぉぉぉっ 言って・・・ くれやがってぇぇぇ! 飛び立つ浮力を抑えるので精一杯だぜっ! 力が・・・ つ、強ぇぇぇぞあいつっ!」 『 うぉぉぉぉぉぉぉっ 』 きばるザウバー、[白虎]の周りの地面の氷もぐいぐいと沈み込む程だっ! その時、 ピキピキピキ・・・・ パリーーン こういちを取り巻く氷にヒビが入り、そしてそれが勢いよく弾け散ったのだったっ! 館長 「おぉっ。」 北方クンフー 李 チュンスク 「な、なんとっ!」 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう) 「うそっ!」 ゆうすけ 「こういち!」 こういち 「く、くそ、油断したようだ・・・・」 片ひざ姿勢のまま、動かずにしゃべるこういち。 ゆうすけ 「ザウバーが、ここに運んでくれたんだ。」 こういち 「あぁ、意識ははっきりとしていたから分っているよ。 ザウバー、礼を言う。」 ザウバー 「い、今はそれどころじゃねぇ・・・・ぬぅぅぅぅっ!」 ゆうすけ 「こういち、なんとかなんねぇのか?」 こういち 「十分に休んだばかりなのに・・・・[力]が入らない・・・。」 館長 「あれだけの[気]を一度に使ったんじゃ、無理も無かろうて。 まだ動かん方がいい・・・。」 クンナ 「こういち、肩を貸すよ。 こんな時じゃないと助けることなんて、中々できないから。」 こういち 「クンナか、ありがとう・・・助かる・・・。 確かに、あれだけの[気]をぶちまけてまだ意識があるのが不思議なのかもしれない…。」 館長 「気を失う睡眠のたびに体力を、[気]を蓄える器が大きくなっておるようじゃ。 和恵殿も驚いておったぐらいじゃて。 まぁ今は休まれよ。」 ザウバー 「おぃ、こ、今度はこっちが持たないぞっ! このままなんて無理だっ! まだ上手く力を使いこなせんっ!」 『 彡バサン、彡バサン、彡バサン 』 『 GAOOOOOっ! 』 [白虎]が大きく吼えたとたん、スパっとその姿が見えなくなったっ! \\\\ ズボッ! //// ザウバー 「おっと・・・・」 [白虎]が居た地点が、ザウバーの[力]で、突然半径500mくらいが大きく陥没したのだ ったっ! 力みを止めて、その場にしゃがみこむザウバー。 ザウバー 「ふぅ・・・、とんでもねぇ力だ・・・・」 ゆうすけ 「さすが闘将ザウバーだ、助かったよ。」 ザウバー 「あの[白虎]は?」 ゆうすけ 「姿を消したよ。 恐らく[青龍]の時と同じ・・・。 様子見だったのかもしれない・・・。」 ザウバー 「そ、そうか・・・・。 で、こういちは?」 館長 「奥で休んでおられます。」 ザウバー 「ならおれもここで少し休むわ。」 両手両足を大の字に広げて地面に寝転ぶザウバー。 そこへ峨眉拳 棲 陽江(す ようこう)が歩み寄り、自分のマントをひらりと脱ぎ去り、ザウ バーの身体にそっと掛けてあげていた。 その横のゆうすけはというと、第二門に視線が釘付けになっていた。 ゆうすけ ( 第一門には青い龍、翼の生えた白いトラ、そして第二門の火の鳥。 これらは[青龍]、[白虎]、[朱雀]、つまり[三獣神]を表わしているってことだ。 するとこの第二門の目だけのって・・・・ ) 館長 「この第二門の目の彫り物は謎なんじゃよ。 他のはすぐに[三獣神]と分るのじゃが・・・。 ここの彫刻のことは、大少林寺館長録 には記されておらんのじゃ。」 ゆうすけ 「[三獣神]以外のこいつはいったい・・・・。」 (やんだろ、おまえら) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月04日 16時09分26秒
コメント(0) | コメントを書く
[第三章 301 ~ 363 話] カテゴリの最新記事
|
|