カテゴリ:第三章 301 ~ 363 話
サッ☆ ズコン!ズコン! 彡バシっ! ==== ズガ==ズガ! ==== バリーーン! === ズガ==ズガ! ==== ガスーン! 二人の身体がその場から何者かに蹴り飛ばされ、氷の上を滑りいくつかの波しぶきが凍りついた 塊に激突しながら止まった。 ドッカーーーン\|/ 二人が氷上を滑り出すと同時に突如[気砲]の軌道が変わり、遥か遠くで地面が大爆発を起こ したっ! ザウバー 「うっ・・・」 ゾルダ 「なにが・・・」 衝撃で、我に返る二人。 陳南家 殺流伝承者 Ryuichi 「なにっ! あの[気砲]を弾きやがっただと! ・・・・あ、あのやろう・・・・」 うつぶせのまま薄目を開けて、驚く Ryuichi が見つめるその先には・・・・ なんと、ザウバーとゾルダを蹴り飛ばしてその場から回避させた後、黄龍道元帥の[気砲] をも一瞬で弾き飛ばしたこういちの姿があった。 ゾルダ 「こ、こういち・・・・」 ザウバー 「やつに・・・・助けられたのか・・・」 つぶやく二人を後ろに従え、しっかりと身構えて黄龍道元帥をにらむこういち。 [竹林総元帥]黄龍道元帥 「出てきたか小僧。」 こういち 「黄龍道元帥。 お前、そんな[力]を持ってたのか・・・・。」 [竹林総元帥]黄龍道元帥 「ただの監視役だと思っていたお前達が愚かなだけよ。 竹林総元帥、この地に居るその本当の目的を知らぬのだからな。」 陳南家 殺流伝承者 Ryuichi 「・・・本当の・・・目的だと・・・?」 こういち 「 ・・・・ 」 ゆうすけ ( こういち、こちらは避難が完了した。 だがよ、[気砲]弾くときはもう少し考えてくれ・・・。総本山から遠かったけど、 それでも地震の振動やら砕けた岩や土砂がここまで降りかかってきたよ。 ) ゆうすけのつぶやきを耳にし、弾いた[気砲]の方角をチラっと目線で確認した。 そこは、被弾した煙がモクモクと湧き上がっていた。 ~~~ ~~~ ~~~ 大竹林寺本堂の黄龍道の間では、祈りの儀式を終えたチュウランこと[近衛軍長]。 少し離れた黄龍道の間入り口付近では、数十人の近衛兵が列を作り入り口を警備し、儀式を 見守っていた。 そこへ、[近衛軍長 補佐]スウランに連れられて来た、利江が到着する。 なんとその出で立ちは、[神霊巫女]マーシャと同じ衣装を身にまとった姿だった。 儀式を終え、振り返って利江を見るチュウラン。 [近衛軍長]チュウラン 「中々 利江 似合う。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「これぞ[神霊巫女]、利江 素敵。」 [神霊巫女]利江 「なんだか露出が多いから、恥ずかしいな・・・。」 ちょっと腰に手を当ててみたり、自分のお尻を眺めるように上半身を捻って下を見たりする 利江。 [近衛軍長 補佐]スウラン 「ここでの私達の格好 こんなに露出多い・・・。武僧の時の方がいい。」 [近衛軍長]チュウラン 「なに、すぐに慣れる。 それより・・・」 と話し始めた時、 先程、黄龍道元帥の[気砲]でぶち破った壁の穴から、突如タロがひょっこりと現れた。 [神霊巫女]利江 「タロちゃん!」 タロ 「 Coooo ・・・ 」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「タロ、無事だった。 よかった。」 利江を見るなり笑顔で駆け寄るタロ。 そして利江の足に顔を擦り付けて喜びを表現していた。 [神霊巫女]利江 「タロちゃん、探せなくてゴメンね。。。 無事でよかったわ。」 しゃがんで、タロの頭を両手でナデナデしてあげる利江。 探し出せた喜びと、利江の愛情ある行為に、益々笑顔を振りまくタロ♪ そのとき、入り口付近の近衛兵たちからざわめきが起き始めた。 [近衛軍長]チュウラン 「何事だっ!」 槍や剣を突き刺すように構えたまま、入り口付近を囲む近衛兵。 だが、その光景にも動じることなく、スタ、スタと平然と足を運ぶ侵入者。 その堂々たる風貌に、多勢に武勢と有利なはずの近衛兵達が一歩、また一歩とその侵入者の 進路から後退していたのだった。 その侵入者、身体や顔のすぐそばに剣先を突きつけられてもお構い無しに歩を進める。 タロがその異様な雰囲気を察知し、険しい表情で身を低くして構えた。 近衛兵が完全にその進路から後退し、左右に分かれた時にチュウラン達の目にもその姿が 映った。 [神霊巫女]利江 「お姉さま♪」 [近衛軍長]チュウラン 「カ、カズエ殿・・・・」 タロが急にくんくんと臭いを嗅ぎ始めた・・・。 すると、急に穏やかな表情と姿勢に戻っていった。 [近衛軍長 補佐]スウラン 「伝説の・・・カズエ殿・・・」 和恵姉さん 「利江ちゃん、無事だったのね。」 慌てて駆け寄り、和恵の前に片ひざで頭を垂れる[近衛軍長]チュウラン。 [近衛軍長]チュウラン 「カズエ殿、お久しゅうございます。」 和恵姉さん 「チュウランね、しばらく見ないうちにたくましく、そして立派になったわね。」 [近衛軍長]チュウラン 「そ、その節は大変お世話になりました。 お陰さまで我が姉妹達も大少林寺での修行の道が開けましてございます。」 この光景に、唖然としていた近衛兵達も剣や槍を納め、和恵に対し片ひざで頭を垂れ始めた。 カシャ カシャ カシャ と、同じく慌てて駆け寄り、チュウランのやや後方横に片ひざで頭を下げて、 [近衛軍長 補佐]スウラン 「は、始めまして・・・。 さ、三女 スウラン いいます。」 和恵姉さん 「妹さん? 始めまして。 お姉さんに負けず劣らず美人さんね。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「は、はぁ。。。」 和恵姉さん 「するとさっき広場に居た娘さんが次女ね。 いいオーラをまとっていたわ。」 [近衛軍長]チュウラン 「重ね重ねの無礼、お許し下さい。」 和恵姉さん 「気にしないで。 それよりあなた、ここを仕切る立場の人だったなんて、知らなかったわ。」 [近衛軍長]チュウラン 「す、すいません・・・。」 和恵姉さん 「いいわ、それぞれに事情があるものよ。 利江ちゃんがお世話になったようで。 お礼言うわ。」 [近衛軍長]チュウラン 「お世話だなんて・・・」 和恵姉さん 「この笑顔を見れば、想像できるもの。」 [神霊巫女]利江 「お姉さま。。。」 和恵に駆け寄り、両腕で抱きしめてもらう。 胸の中で喜びと安堵感でか、大粒の涙が一筋走った。 和恵姉さん 「すっかり[神霊巫女]になってるわね。 その格好がそうなんでしょ? 初めて見るわ。 似合っている♪」 タロもこういちと同じ臭いがするからであろう。 すっかりと和恵に甘え、脚に顔をこすり付 けている。 [神霊巫女]利江 「何故かこうなってしまって。。。」 思い出したように急に和恵の懐から離れ、 [神霊巫女]利江 「お姉さま、大事なお話があるんです・・・・。」 真剣な表情に変わって話し始めた。 (なんかすげー会話だ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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