カテゴリ:第三章 301 ~ 363 話
リツコ 「あら陽江、元気そうね、何年ぶりかしら。。。 今回はありがとう。 連絡係りを引き受けてくれて。」 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう) 「ぃぇ、お易い御用よ。 お久しぶりアル。」 笑顔で答える棲 陽江。 リツコ 「たくましく、そしてかわいいお嬢さんになったわね♪ 見違えたわ。」 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう) 「そんな。。。リツコもとても美しくなってるアル。」 ゆうすけ 「うん、陽江(す ようこう)ありがとう 助かったよ。 それとクンナ、こういちを頼む。」 クンナ 「おっけー。」 ぐったりとしているこういちを背中におぶるクンナ。 そして奥へと連れて行った。 リツコ 「そうそう、ゆうすけ、姉さんからの伝言♪」 ゆうすけ 「なんですか?」 リツコ 「大竹林寺の軍。チュウランさんの元へ返してあげなさいって。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「なにっ !? [近衛軍長]殿の元へだと?」 広州明冥道(こうしゅうみんめいどう)候流(こうりゅう)と 武当拳 玄 高揚(げん こう よう)の監視の下、縄で手首、両腕を胴回りで縛られて、あぐらを組んで座っていた。 リツコ 「そうよ。今は大竹林寺に戻っているの。 そこへ返しなさいって。」 少林拳 師範 秦 岱明 「なんだとっ! 彼女ら姉妹は、大竹林寺の者だったというのか !! 」 館長 「まぁまぁ師範、別段スパイをしておった訳でも、悪さをしておった訳でもない。 しっかりと修行しておったではないか。 たまたま出所がそこであったということじゃて。 気にすることはない。」 少林拳 師範 秦 岱明 「は、仰せの通りにございます・・・。」 館長 「うむ、さてこの者、放してあげなされ。」 少林拳 師範 秦 岱明 「はい。 ( 片ひざ姿勢で頭を下げた後、振り向いて、 ) 御両人、縛りを解いて下され。」 広州明冥道(こうしゅうみんめいどう)候流(こうりゅう) 「うむ。」 武当拳 玄 高揚(げん こうよう) 「だとよ。」 シャキーーン シュシュ ブチ、ブチ 広州明冥道 候流(こうりゅう)が曹 富夜(そう フウヤ)の束縛を開放した。 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「く、むかつくぜ・・・。 自らこの状況を打開するのではなく、敵の手で解かれるとはな。 おい、[近衛軍長]殿が本堂に戻ったというのは本当なのか?」 リツコ 「そう、 三姉妹揃って本堂に入っていくのを見たわ。 革バンドにトゲのスタッズをグルッと取り付け、それを首、腕、足にも取り付けた戦士 らしき出で立ちで。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) ( そ、そうか。 それは[近衛軍長]殿の正装だ、間違いない。 ) 「分った。そのようだな。 今元帥様が戦場へ赴かれている。代理は[近衛軍長]殿ということだ。 なればここは大人しく引いてやるとするかよ。 ( チラっと目を横に。 ) だがそこの女、突然現れやがったのに馴れ馴れしいぜっ!」 言い終わると突然、取り上げられた自分の武器を置いてある場所に素早く移動し、 三日月形の手裏剣を手にすると、振り向きざまリツコに向かって投げつけたっ! シュパ シュパ シュパ シュパ シュパ シュパっ! 武当拳 玄 高揚(げん こうよう) 「こいつっ!」 広州明冥道(こうしゅうみんめいどう)候流(こうりゅう) 「むっ!」 身構える二人っ! そして手裏剣を振り落とすため、既に一歩走り出そうとしていた候流に、 リツコ 「お構いなく。」 二人を制したリツコ、 パッ パッ パッ パッ パッ パッ! 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう) 「は、速いっ!」 なんとリツコの素早く動かしたその手が、見るものには千手観音を思わせる残像だけが目に 写った! その瞬間には、左右の指先で飛来する6つの手裏剣を全て掴んで見せていたっ! ヒラリとチャイナの裾をひるがえし、最後の一枚を掴んだ姿勢から続けて、 リツコ 「ハイっ!ハイっ!」 片手3枚ずつのつ月形手裏剣を、逆に[月光軍長]曹 富夜に向かって投げ返したっ! シュ シュ シュ シュ シュ シュっ! スカン! → スカン! → スカン! → スカン! → スカン! → スカン! → [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) ( うっ! な、なんだこいつっ !! ) 曹 富夜は一歩も動けず、自分の立つ後ろの木に狙わなきゃ出来ない人の型に刺さった6枚の三日 月形手裏剣を後ろ目で確認した。 額から冷や汗が一滴流れ落ちた・・・。 リツコ 「私はここにいる 棲 陽江 の先輩よ♪ 峨眉拳の心得があるから、手裏剣の扱いなら任せて頂戴♪」 甲賀忍術 影鬼 「な、なんという 裁き方・・・」 広州明冥道 候流 侯 玉穂(こう ぎょくすい) 「我々の上を・・・速い・・・」 外家形意拳 疎 云南(そ うんなむ) 「こんな使い手がまだいたあるか・・・。」 少林拳 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「用が済んだら早く行け。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ) 「女、その美貌と腕前に惚れた。 おれの妻に娶(めと)ってやってもいい。 気が向いたら尋ねてこい。 じゃな。」 そう言い残すと、素早く総本山を後にしたのだった。 ゆうすけ 「あんな求愛なんて・・・」 リツコ 「色々な人がいるから (^ ^ 」 少林拳 師範 秦 岱明(しん たいめい) 「リツコ殿。 その腕前のあなたが、なぜ峨眉拳代表にならぬのですか? 恐ろしい腕前の 棲 陽江 殿のさらに上級者とお見受けしたが。」 リツコ 「今は峨眉拳からは離れてしまっているの。 それにこの能力はここにいるゾルダと同じよう にドーピングのエッセンスを施されているから。 峨眉拳代表の実力は 棲 陽江 で間違いないわ。」 ゾルダ 「さては、おまえが組織を裏切ったというスペック-3のリツコか。」 リツコ 「裏切りではないわ。 私はあるところに買われたの。 その瞬間から組織との縁は切れたわ。 組織の進め方に賛成出来なくなったのは、その後の話。 ちゃんと整理してから頭に叩き 込みなさい。」 ゾルダ 「は、はい・・・。」 ゆうすけ 「なんだ、ずいぶんと素直じゃないか。 (¬_¬* ハハァ~ン、 さてはリツコさんに惚れたなぁ~?」 ゾルダ 「バ、バカを言うな。 こんなベッピンさんに言われたことを頭にちゃん入れようとしただけだ。」 と、否定しつつも顔は 真っ赤っ赤。 ゾルダ 「そ、それより Ryuichi の休息所を頼む・・・。」 ゆうすけ 「はいはい、口も顔も正直でよろしい~♪ Ryuichi が起きるまではゾルダ着いててくれないか? 意識が戻った後、状況説明する前に暴れられてもここの誰も止められないから。」 ゾルダ 「おれは構わんが、だがあっちはどうする。」 ゆうすけ 「姉さんとザウバーに任せておけばいい。 どのみちお前さんが戻った3人でもどうすることもできまい。 時間を稼ぐだけさ。 こういちと Ryuichi が回復するまでね・・・。」 (ありゃ化けもンだよ) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年08月23日 13時08分08秒
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