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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2009年01月14日
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カテゴリ:第三章 301 ~ 363 話
.
[竹林総元帥]黄龍道元帥
  「諦めるんだな。 これでおさらばだ。」

 和恵を吹き飛ばした黄龍道元帥、今度は二人に矛先を向けた。 そして、
 再び両手を前にかざし、そして・・・

  ==ズゴーーン>

 こういちと和恵にお見舞いした[気砲]を再び発射っ!
 強烈な反動で、両足が後方にズリ下がったっ!

ゾルダ
  「ア、アニキっ!」
ザウバー
  「や、やろぉぉ! ( 間に合わねぇ! ) 」

 目の玉が飛び出んばかりの二人、[気砲]は既に至近距離に迫っていた。
 瞬間移動すら間に合わない程の[気砲]の接近に、二人が諦めたその瞬間だった!


             ぶぉっ

      ズバーーン


 ピンク色の巨大な[気]の玉が、その[気砲]を間際で天高く軌道を変えたのであったっ!

   ヒュン、ヒュン、ヒュン…

 チャイナドレスの裾がパックリと二つに割れ、片足は屈み、もう一方は横に真っ直ぐに伸ばして
 おり、地面に片手をついて見事なまでの太ももと生脚を披露していた和恵。

 もう一方の手は[気砲]を払いのけた姿勢で横にピシっと伸びていた姿が。

ザウバー
  「ア、アネキか・・・・。」
ゾルダ
  「助かった・・・。」
ザウバー
  「やはりあれを弾き飛ばすことが出来るのか・・・。 恐ろしい女だぜ・・・。」

ゆうすけ
  「さすが姉さんだぜ♪」
リツコ
  「姉さん。。。」

和恵姉さん
  「もう、死ぬかと思ったじゃないっ!
   レディーに対して失礼よっ!」

[竹林総元帥]黄龍道元帥
  「バカな・・・なんてやつらだ。 あの小僧にしろこの娘にしろ・・・
   陳南家 南流 はどうなっているんだ・・・・。
   こいつらが、これほどの[力]を備えているはずがない・・・・。」

 何を基準にしているのであろう。
 黄龍道元帥は、ただ舐めていたのではなさそうな口ぶりで独り言をつぶやいていた。
 陳南家 南流 を、そしてその[力]を把握している、そんな表現だ。

和恵姉さん
  ( でも、こうまでして[力]を・・・奥の手を出さないとあれは弾けなかった・・・。
    黄龍道元帥は舐めて掛かっているから、ダメ押しの攻撃を仕掛けてきていない。
    この後、やつが本気で・・・・本気で我々を倒しに来たら・・・
    この[力]を持ってしても一人で時間を稼げるか危ういものだわ・・・。 )

 さすがの和恵ですら、黄龍道元帥の飛び抜けた[力]の差を感じざるを得ないようだ。


ゆうすけ
  「姉さんのあの表情・・・。
   あそこまで真剣に、そして困惑した表情は過去に見たことがない・・・。
   つまり、かなりやばそうってことだ・・・。

   こういちが、こういちが早く完全に復活して戦力にならないと、あの三人では持たない!
   く、くそう・・・、どうすりゃいいんだ・・・・。」

   ( 考えろ・・・しっかり考えろゆうすけ。
     今あるこちらの戦力、敵の戦力、有利・不利・・・何か策があるはずだ・・・。 )

 目を瞑りながら腕組みをして、考え事を始めるゆうすけ。


館長
  「いよいよ頭脳も動き始めたおったか。」

少林拳 師範 秦 岱明(しん たいめい)
  「といいますと・・・?」
館長
  「うむ、[力]をぶつけるだけでは、あの黄龍道元帥に及ばんと察知したようじゃ。
   知恵と技、その双璧で望むべきであろう、と彼は考えて策を練り始めたのじゃよ。」

 あぐらを組んで座り、腕組みをして考え込むゆうすけの姿を見て、

少林拳 師範 秦 岱明(しん たいめい)
  「彼には今回の発端となった[改新大戦]、その始まりの部分では我ら大少林寺はすっかりと
   助けられました。彼の知力は立証済みです。

   しかし今回の場合、相手の能力が計り知れません。 策の打ちようが無いのでは・・・・。

   にしても、あの凄い3人をもってしても黄龍道元帥には叶わぬのでしょうか・・・。
   我々の力も遥かに及ばず、ただこうして見ているしかないのが悔しい限りです。
   微力でも、何か、何か力になれればと思っています。」
北方クンフー 李 チュンスク
  「私も同感です。」
広州明冥道(こうしゅうみんめいどう)候流(こうりゅう)
  「うむ、右に同じく。」

 他の者達も共感するしぐさである、うなづく姿を見せる。

館長
  「まぁそう思う気持ちはよく分る。
   既にお主らは、陳南家 南流伝承者を、その幼少のころに戦いの慣性を引き出す、あるいは
   感覚を植えつけるという祖業に大きく携わってきておる。
   ちゃんと一枚も二枚も力になっておる。 じゃが・・・

   ここからの域、神々の域においては足手まとい。 しっかりと目に焼き付ける他に統べは
   ない。
   それが人類が滅ぶにせよ、現状を維持できるにせよの・・・・。」

 『 ・・・・ 』

 皆、心にはあった感覚を、館長の口からはっきりと言葉として脳裏に入ってきた今、
 その重い人類の運命を、これから目の前で始まるその神々の域による戦いで行く末が決まること
 を改めて身に浸みさせて絶句したのであった。



[神霊巫女]利江
  ( 急がなきゃ・・・ ハァ、ハァ、ハァ・・・ )

 早くこういちの元へと気持ちが逸る利江。
 しかし、いくらスポーツをたしなむからとは言え、チーランとタロのペースでは着いていくのが
 やっと。 一人足を引っ張る格好に・・・。

[近衛軍長 補佐]チーラン
  「利江、大丈夫か・・・?」

[神霊巫女]利江
  「う、うん、なんとか・・・辛うじて・・・」( はぁ、はぁ、はぁ・・・ )



和恵姉さん
  「黄龍道元帥、あなたはこの私が相手になるわ。
   私の全身全霊の[力]を持って。」

 和恵の目付きが、今までに無い戦闘モードに変わったっ!

和恵姉さん
  「ザウバー、ゾルダ、そっちは任せたわ。
   お願いね。」

ザウバー
  「わ、分った!
   ゾルダ、思う存分キバレやっ!」
ゾルダ
  「おぉっ、す、既にキバリっ放なしだぜっ!
                         うぉぉぉぉっ! 」

 [白虎]を押さえ込む能力に力が入る!

ザウバー
  「たかが虎一匹だ、おれ達二人でぶっちめられんでどうする!
   いくぜゾルダ、しっかりと押さえとけよ!!   V ズバっ☆ V
                     ピンポインでドタマぶち抜いてやるぜっ! 」

 [白虎]の目の前に瞬間移動したザウバー、

ザウバー
  「 おぉぉぉぉりゃっ!

   スポット・ファイヤーー! 」


 手の平を広げず、ゲンコツのまま前に突き出し、直径50cm程の[炎のビーム]を発射したっ! 
 レーザービームの様に狭い範囲に的を絞った[炎]は、[白虎]の額目掛けて一直線っ!




第336話 絶望、そして -5 へ
 (ちょこざいな。)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月07日 10時52分53秒
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