カテゴリ:第四章 4-421 ~ 480 話
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和恵姉さん 「次はその甘ちゃんの防御ね。」 サっ すばやく移動した和恵、その先で見せたのはっ! 『ハァーーーーイっ!!』 大渦となって取り巻く水の回転にカウンターとなる向きで、既に外回し蹴りを蹴り抜いた 姿勢で止まっていた和恵の姿だったっ! ズババンっ! 轟音と共に、西艶 凌紀(さいえん りょうき)を取り巻く大渦が、和恵が蹴り抜いた場所 に横一筋に線を残し、上下に分断された。そして次に突然渦が消え、そのまま地面に次々 と落下する水の塊の姿がっ! ゆうすけ 「姉さん、さっすが~~♪」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「な、なんと・・・・!! 」 西艶 凌紀(さいえん りょうき)が驚くのは無理も無い。 自身がなんの防御のないまま立たされていた状態になっていたからだ・・・。 その西艶 凌紀(さいえん りょうき)の横で、蹴り込んだ後ろ向きのままスッと普段の立ち 姿に戻る和恵。 和恵姉さん 「どうかしら。 これで陳南家に関わる者・・・と信用して頂けたかしら・・・?」 地面に流れ、津波のように民家を襲わんとしていた水流を 慌てて手を掲げ、湖に戻した西 艶 凌紀。 ザバザバザバーンっ! 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「す、凄いっ! これで信用しなかったら、何を見て信用すればよいのやら・・・。 恐れ入ったり。」 和恵姉さん 「あなたも本気ではなかったようだけど、 信用して頂けるのであればここまで・・・か。」 ゆうすけ 「なんか姉さん、物足りなさそう・・・。」 チーラン 「確かに・・・。」 和恵姉さん 「何か言った・・・? (¬、¬ 」 ( 二人をギロっと睨む和恵 ) ゆうすけ/チーラン 『いぇいぇ、何も・・・』 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「これじゃ関係者どころではない。 真に血を引く伝承者御本人としか・・・。」 和恵姉さん 「どうかしらね。 他にもこのくらいなら出来てしまう者がおりましてよ。 リツコ、そっちはどうだったの?」 大きくジャンプしていて、天高くから着地したリツコ。 スタっ リツコ 「大丈夫のようです。」 ゆうすけ 「大丈夫、、、か。。。」 椿 勇姿 「リツコさんっ! あの、何・・・がですか?」 ゆうすけ 「利江ちゃんと遠方でのコンタクトです。 空中に現れた利江ちゃんを見て、リツコさんに見えるところに移動して頂き、アイコン タクトや、身振り手振りで確認をして頂いたんです。 大丈夫・・・とは、監禁状態には無いってこと。 つまり居心地の良い状態で捉われて いる・・・ というか、軟禁状態で居られるということです。」 リツコ 「笑顔でしたわ。」 スウラン 「そっか、笑顔あるか。。。」 和恵姉さん 「何よりね。 あっ、自己紹介がまだでしたね。 ・・・・ 」 ~ ~ ~ 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「西艶 凌紀(さいえん りょうき)と申します。」 『よろしく。。。』 和恵姉さん 「いくら団長がここに出向くからとはいえ、ここに集中し過ぎちゃったかな? 戦力。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「あの団長とやら、私の[術]や、シュナイケルの[術]を見ても、顔色を変えないと は・・・。」 スウラン 「普通 驚くある。」 武藤大介 「いゃわしはもう驚きっ放なしで・・・。」 椿 勇姿 「ガイザー総帥の時に、一端は目にしてますが・・・・、こう何人もとなると・・・。」 チーラン 「あれ使う まだまだ居る・・・。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「まだ・・・? そんなに・・・。」 和恵姉さん 「世の中、何かがおかしいかもね。 凌紀・・・と呼ばせてもらうわ。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「かまいませんが。」 和恵姉さん 「あなたが発する[気]、戦闘員とも、団長やあの5レンジャー達のものとも違うんだ けど。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「そ、それは・・・。」 和恵姉さん 「チーラン、あなた達のところの連中のモノとも違うの・・・。」 チーラン 「そ、そうか・・・。」 スウラン 「ちょっと 期待したある・・・。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「期待・・・?」 和恵姉さん 「彼女の配下には、[水]使いの人もいるの、それで。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「そうでしたか・・・。 [水]を自在に操るのであれば、遠からぬ縁があるのかもし れません。 配下・・・、と申しますと、団体を束ねておいでと察するが。」 ゆうすけ 「先祖が一緒だったりとかね。。。 団体か・・・、まぁそんな感じかな。」 椿 勇姿 「それにしても突然現れた利江ちゃん・・・。 どうなっているのだろうか。」 ゆうすけ 「ですね。 突然過ぎる上、空中では姉さんも言っていた通り、手出しが出来ませんでした。 幸いにも催眠術の類で操られて・・・でもなさそうだし、笑顔も見せる程ですから。」 リツコ 「このまま放っておく訳にもいかないけど、どうにも手出しできないわ。」 ゆうすけ 「今は・・・成り行きを見守りましょう。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「あの空中に現れた女性・・・みなさんのお知り合いなのですか?」 椿 勇姿 「我々の仲間である、ナンちゃんの彼女なのだ。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「ナンちゃん・・・、あぁ、あの[頑丈拳]を名乗り、勇敢にもやつらに立ち向かって いた。 そうでしたか。 彼も、さぞ辛いことだろう。」 和恵姉さん 「さってと、ゆうすけ、こ(うい・・・)ぢゃない、そのナンちゃんは?」 ゆうすけ 「タロ連れて、修行に出かけてますけど。」 スウラン 「タロちゃん、グングンと成長していくある。」 チーラン 「ちょっと見ないだけで、すごく成長している。」 リツコ 「まだまだ育ち盛りなんでしょ。」 和恵姉さん 「凌紀、あなたはこれからどうするの?」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「うむ、私はこの地・・・と指定があってここにやってきたので、まだまだここに居座 って、何が起きるか確かめてみるつもりだが。」 和恵姉さん 「ゆうすけ。」 ゆうすけ 「はい、ここは何か起きそうな予感がします。 一端引き上げようかと思いましたが、 西艶さんのおっしゃるように、まだ手分けしてここに残る部隊も作ることにします。 S.F.Forces(Special Fighting Forces ) 特殊戦闘部隊の役務も事情を 説明して、よほどの事で無い限りはこの件に集中したいと国に説明し、理解を得て ますから。 私はしばらくこもって、利江ちゃんの言葉、西艶さんの受けた話などを少し紐解い てみます。」 和恵姉さん 「私はまた本部の忍者になるかな。」 ゆうすけ 「姉さん、気をつけて下さい。 あの団長、何か引っかかります。今日の様を見ても驚 かないにも程があるので。 それに簡単に引き上げたところも・・・ 嫌ななにかを感じます。」 和恵姉さん 「分ってるわ。」 椿 勇姿 「なら荷物をまとめてしまったが、そのまま世話になっている宿に引き続き滞在すると するか。」 その時、 ピポ パポ ピポ ピポ~♪ ゆうすけ 『はい、S.F.Forces(Special Fighting Forces )ゆうすけです。 ・・・・ なんだよ、おやじかよ・・・。 なんだって !? 美術館にっ !? それ警察の仕事じゃ… ・・・・えっ !! 分った、数人でそちらに向かうよ。』 ピっ 椿 勇姿 「何かあったのか・・・?」 ゆうすけ 「東京の西洋美術館に強盗が。 盗みに入ったのがあのセルフィーってやつらしい。 こっそり持ち出すどころか、堂々と表から派手に進入したとか。 今、自衛隊も出動して包囲始めたところだと。」 リツコ 「今度はあいつか・・・。」 スウラン 「あっちこっちで 忙しい・・・;; 」 和恵姉さん 「ゴンちゃんか・・・。 私、行こうか?」 ゆうすけ 「確かにやつだと対抗できるのは・・・ でも、全拳武道団[本部]がこれからどう動くのかは、今は重要なポイントです。 姉さんは、忍者を続けてください。 ここはリツコさんにお願いしたいと思います。 椿さん、チーラン達はこの地に留まっていて下さい。」 『分ったわ。』 『了解。』 西艶 凌紀(さいえん りょうき)は、先程自分に投げられ、捨て置いた剣を拾い、そして 武道団員が落としていった対になる鞘(さや)のあるところまで歩を進め、これも拾い上げ、 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「リツコ殿、こちらを所持されるとよろしいかと。」 チン 鞘に剣を収め、左手に持って差し出した。 リツコ 「あら、ありがとうございます。」 チーラン 「なぜリツコに・・・。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「うむ、あなた方二人は既にお持ちのようだし、先程リツコ殿の着地の身のこなしを拝 見し、何かしらの武術を体得されているのでは、、、と感じたので。 それにこれから向 かう先、無手ではいささか困る局面にも遭遇しかねないと判断しての事だ。」 スウラン 「普通なら全然無用な人ある。 でも・・・」 ゆうすけ 「セルフィーだと・・・」 和恵姉さん 「次はスッポンポンにされちゃうかも (^ ^) 」 リツコ 「姉さん、そこVサインじゃないし・・・」 和恵姉さん 「凌紀、ありがとう。 リツコ、頼むわね。」 リツコ 「はい。」 -つづく- おまえら、死ぬか~? ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月08日 14時20分06秒
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