カテゴリ:第四章 4-421 ~ 480 話
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[近衛軍長]チーラン 「今だ!」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「うん。」 二人が胸を張り、握りこぶしの両腕を斜め下にして気合を込める! 『 はぁぁぁぁぁぁぁっ! 』 『 はぁぁぁぁぁぁぁっ! 』 口をあんぐりと開けて、その様子を見惚れるゲルヴァンツ。 しばらくすると、降り注ぐスポットの光が二人に吸い込まれるように止んだ。そこに は、革バンドに鉄のトゲをグルッと取り付け、それを首、腕、足にも取り付けた露出 の多い戦士らしき出で立ちで、薄っすらとピンク色のオーラを体の表面に帯びた、二 人の姿がっ! ~ ~ ~ シュナイケル 「ほぅ~、やっぱあの人の姉妹だねぇ。。。 勇ましいや。」 遠方でその出で立ちを見ていたシュナイケル。 [黄色マント男] 「まだまだ!」 ==ズボーーン> シュナイケルはあきれ顔で飛び来る[気砲]に対し、再び片手を前に出した。[気砲] の進路を変更させた。 [緑マント男] 「フン!」 ==ぶぉぉぉぉ この[炎砲]もまた同様に。 シュナイケル 「飽きずによくやるねぇ・・・。」 そのシュナイケル、そのまま右手で指差した。 すると、 [赤・緑・黄マント男]達が居た地点が突然地面から岩肌が隆起し、見る見ると彼等 を押し上げていき ドン、ドン、 ドン と振動が聴こえその度にりが小刻みに 振動した。 『うわぁ~』 重低音の振動波と共に体が衝撃を受け、重いパンチを全身に受けている様に見える。 そして隆起した岩がこつ然と姿を消した。 そこには、苦しそうにして地べたにもがく[赤・緑・黄マント男]達の姿が・・・。 シュナイケル 「ちょっとは懲りてくれたかなぁ~?」 ~ ~ ~ テイ・チョンミン 「ハイっ ヤッ!」 チョウ・ギョッキ 「おりゃ、おーーーりゃ!」 シュッ スパン スパン ビュ彡 ガシっ さっ ビュ~ ガシ ドス★ 素早い二人の攻撃に、受身で防御する大木、だが、時折鋭く繰り出す拳、蹴りがギョ ッキ、チョンミンをも楽な展開にさせていない。 後方に飛ばされるチョンミン! 『うっ』 チョウ・ギョッキ 「くそ、この斜面、足場が悪く思うようにいかん!」 全拳武道団 東北の荒熊 大木竜平 「能力が同じなら、個体差がものを言うんだよ! 泣き言はあの世に行ってからほ ざけっ!」 『うりゃーーっ』 強烈な足蹴りがギョッキを襲うっ! 斜面の足場、加えて落ちていた枝に足を取られ (ズル彡) 、体制を崩してコケそう になるギョッキに大木の蹴り足が迫ったっ! その時、 ヒューーー彡 大木をかすめるように飛来する物体が現れ、大木が両手で顔を覆うように反応した! 飛来する物体は、そのまま再び上空へ・・・。 全拳武道団 東北の荒熊 大木竜平 「くっ、なんだ今のは !? 」 チョウ・ギョッキ 「空軍兵か・・・。」 ( 尻もちをついた姿勢で ) 意表を付いた形となった今だとばかりに素早く立ち上がり、チョンミンとギョッキが 大木に猛攻撃っ! ズカっ ボコ、 シュ ガシガシ ズコ 斜面を下り、そのままの勢いで立ち木の幹を蹴り方向転換! そのまま飛び蹴りを食ら わすギョッキ! 大木の近くで立ち回り、大木の気を引くチョンミン、そこへっ ズゴーーーン★ ギョッキの強烈な飛び蹴りが大木を襲ったっ! 『ぐほっ・・・』 全拳武道団 東北の荒熊 大木竜平 「く、くそっ・・・」 勢い良く転げた後、口からにじむ赤いものを手首で拭い、立ち上がるも、二人の攻撃は 休む事無く続いた。さずがに手が回らずに蹴り、手套、拳を受けている様子・・・。 『ぐほっ』 『げほっ』 チョウ・ギョッキ 「修羅場は、おれの方が潜っているみてぇだなっ!」 再びギョッキの蹴りにもんどり打って地面に倒れる大木。 ( 右手が地面を握った・・・ ) 全拳武道団 東北の荒熊 大木竜平 「こしゃくな・・・。」 チョウ・ギョッキ 「これでしめーだっ!」 数歩ステップして止めを刺しにいくギョッキ、片足を伸ばして大木に強烈な蹴りをぶち 込むその時っ!大木が体を横に転がして回避しながら、右手を一振り! 握っていた土 、砂類をギョッキの顔目掛けて飛ばしたっ! チョウ・ギョッキ 「ぐわっ」 体制を乱し、顔を覆うギョッキ! そこへ体を入れ替えた大木の蹴りが溝打ちに飛ぶっ! ドスっ 歪む顔と共に、地面に両膝を付き腹を押さえるギョッキ。 全拳武道団 東北の荒熊 大木竜平 「修羅場はおれ様も潜っているのよ。」 ギョッキに捨て台詞を浴びせる大木。 だが、 テイ・チョンミン 「ハーーイっ!」 ズコーーン チョンミンの蹴りが、無防備だった大木の後頭部を直撃っ! 言葉なく飛ばされ、そのまま地面にもんどり打ってうつ伏せで倒れたのであった。 テイ・チョンミン 「油断するからだ・・・。」 ~ ~ ~ [近衛軍長]チーラン 「凌紀殿、手出し無用。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「しかし・・・、承知した。」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「女共、今度はコスプレかぁ~? 幸いネグリジェじゃ無いようだし、そんな服装 では動揺せんな。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「こ、これ 勝手に変わる・・・。」 [近衛軍長]チーラン 「ネグリジェで戦えるかっ! 貴様、中華皇国のスゲー女二人を知っていたな。 それが我らだとしたらどうする。」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「ふん、知れた事よ。 ただ倒すのみっ!」 [近衛軍長]チーラン 「そうか、ならば思い知るがよい。」 鋭い目付きに変わり、ゲルヴァンツを睨むチーラン。 そしてスウランも顔が戦闘 モードに入った。 とその時、 [黒マント男] 「そっちの暇になる水使い。 このおれが相手してやろうか。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「ん !? 」 気配も感じさせぬまま、いつの間にか西艶 凌紀の斜め後方に立っていた黒マン ト男。 [近衛軍長]チーラン 「 !? 」 その様子を目線だけで後方を見て察知するチーラン。 顔を動かして二人を見るスウラン。 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「ブラック殿か。」 [黒マント男] 「それとも、おれ様がそっちの中華皇国でのスゲー女二人を相手してやろう か・・・?」 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「なに・・・、するとやはりこの女共は・・・。」 [黒マント男] 「何動揺してやがる。 ただ倒すのみっ! といきがってたんじゃねぇのか? 貴様に選択肢をやろう。 1対3じゃ、お前でもあんばい悪かろうからな。 特にこの[水]野郎、お前では無理と見ている。」 ( 目線だけ西艶 凌紀に送る ) [近衛軍長]チーラン ( Ryuichi は何を考えている・・・ ) 突然現れた黒マント男の出方に、額に汗がにじみだすチーラン。 スウランも同様であった。 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「く・・・・、おれは、おれはこの女共を倒す。 借りはその男とのどちらに もあるが、まずはこの女共だ。」 [黒マント男] 「ほぅ~、この女達に借りがあるのか・・・。 聞いてないが。」 突如『はっ』とするゲルヴァンツ。 そう、[借り]というのは東北支部での出来事。 このことは本部には連絡してい なかったため、急にばつが悪くなり、こちらも冷や汗が吹き出てきた。 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「か、借りというのは湖畔で大木が受けた失態のことで・・・。」 [近衛軍長 補佐]スウラン ( Ryuichi ・・・、あのイケイケの Ryuichi ちがう・・・。 ) [黒マント男] 「ふん、まぁいい。 報告の有る無しはおれにはどうでもいいこと。 [水]野郎、このおれが相手みたいだ。 暇つぶしにはなるだろうぜ。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「降りかかった火の粉・・・なのであれば戦い易いが、何か勇ましい気持ちが 湧いてこない。 だが暇つぶしであるのなら、お付き合いをしても構わぬ。 この私でよければ。」 [黒マント男] 「過日、このゲルヴァンツの攻撃を先程見せた[水の盾]で防いでいたが、あ んなモンじゃこのおれ様の攻撃は防げないと思うぜ。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「丁重な御指摘痛み入る。 その警告、心に刻む前に確かめねばなるまい。」 -つづく- (何を驚いている) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年09月08日 16時22分54秒
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