カテゴリ:第四章 4-421 ~ 480 話
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[黒マント男] 「過日、このゲルヴァンツの攻撃を先程見せた[水の盾]で防いでいたが、あんな モンじゃこのおれ様の攻撃は防げないと思うぜ。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「丁重な御指摘痛み入る。 その警告、心に刻む前に確かめねばなるまい。」 [黒マント男] 「なら、しっかりと・・・ 確かめるんだなっ!」 素早く西艶 凌紀に近づき、拳を振り上げたっ! 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「く、・・・は、速いっ!」 シュワっ スパーーン☆ 水の盾はそのままに、西艶 凌紀(さいえん りょうき)の手が勢い良く弾かれたっ! 驚く西艶 凌紀を他所に、黒マント男は左の裏拳を続けてお見舞いしていたっ! シュワっ スパーーン☆ 慌てて左手からも[水の盾]を出現させて防御するも、こちらも同様に手だけが弾かれてし まうっ! その瞬間、西艶 凌紀は今のものよりも遥かに大きい[水の盾]を出現させ、黒マント男の 体ごと、遠くに跳ね除けたのであった! ジュワっ! ドン彡 彡サッ 身を翻(ひるがえ)して着地する[黒マント男] ~ ~ ~ ビニール袋を破り捨て、中味をゴソゴソとあさるこの三人の姿が。 チョウ・ギョッキ 「こいつら、まじガラクタばかり集めてやがった・・・。」 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「なんだよこりゃ、缶空とプラスチック製品、 それに錆びたキーホルダーばかり・・・。」 テイ・チョンミン 「この月明かりなら、みんな反射して光るモノばかりだ。」 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「[神霊巫女]利江殿の告知後のこの行動。」 チョウ・ギョッキ 「間違いねぇな。」 ~ ~ ~ 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「ブラック様はお心が広い。 女、覚悟せーーーっ!」 ゲルヴァンツは、なぎなたを頭上でクルクルと回しながら、スウランに素早く近づい たっ! そして斜め上から気合の一振りっ! 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「どりゃーーっ!」 ビューーーン スウランは、刃先の軌道を確かめながら、素早く振り下ろされるのとは逆側に回避する。 スパっ そこにあった立ち木が一太刀で斜めに切断されたっ! 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「こいつ、避けやがった・・・」 (驚いた表情で・・・) スウラン 「いつまでも、御ママごと 付き合ってられないあるっ!」 そして横から、 チーラン 「ハーーイっ!」 ==ズコーーン★ 強烈な蹴りを喰らうゲルヴァンツ! もんどり打って飛ばされ、斜面にそって転がる。 手にしていたなぎなたは空中に飛ば され、それを、 チン スパっスパっスパっ! 腰から剣を抜いたスウラン、素早い剣さばきで[柄]の部分を次々と切り刻み、なぎな たの[刃]の部分が ズシン と地面に突き刺さった。 チン カラン~ カランカラン コロコロ。。。 漆塗りのような黒い柄の部分が、あちこちに散乱した。 もっそりと起き上がるゲルヴァンツ、 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「こしゃくなぁっっっ!」 ~ ~ ~ 西艶 凌紀(さいえん りょうき) ( こ、この男っ !! ) [水防御]の盾を通過して手を弾かれた様を受け、驚く西艶 凌紀。 [黒マント男] 「何を驚いている。 このおれ様の攻撃は防げないと言っておいたはずだ。」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「こ、これで・・・あの和恵という女性(ひと)に続いて・・・。 こう簡単に突き抜かれることは今までに一度も・・・。 それがここに来て立て続け に二人に通じなくなるとは・・・。 やはりこの地、来た意味がある・・・。 『他にもこのくらいなら出来てしまう者がおりましてよ。』 この言葉の信憑性が今 まさに。 この男もまた・・・・。」 [黒マント男] 「何一人でぶつぶつと。 念仏唱えてまた水の何かでも出現させるのか~?」 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「確かに。 この程度ではあなたには通じぬようだ。 だが舐めて掛かった訳ではない。 こう簡単に破られるモノではなかったのだが・・・。 もう少し、あなたの力を試させて頂こう。」 [黒マント男] 「余裕こいてる相手じゃないってこと、思い知らせてやろうか・・・?」 二人がお互いをやや厳しい視線で目線を合わせ、先程よりはレベルを上げた交戦を予感さ せる。 だが、その時っ! [黒マント男] 「 !! 」 黒マント男が斜面やや上に視線を移した! そしてこの男も・・・ 西艶 凌紀(さいえん りょうき) 「ん?」 二人の視線の先は、斜面に立ち並ぶ木々の幹から太い根が地面に入り込む普通の景色・・・。 ~ ~ ~ もっそりと起き上がるゲルヴァンツ、 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「こしゃくなぁっっっ!」 チーラン目掛けて怒り心頭の形相で走り出すゲルヴァンツ! そしてチーランもまた視 線を送り続けて構えた! スウランも同様に構えをとり、真剣モードに突入っ! 全拳武道団 [東北支部] 支部長 ゲルヴァンツ 「おりゃーーーっ!」 ゲルヴァンツが左の片腕を伸ばし、ラリアットのような一撃っ! 屈んで避けたチーラン、続け様 体を倒しながら左足を軸に右足でゲルヴァンツの膝の裏 側を蹴り込むチーランっ! 『ハイっ』 ズゴっ 『うぐ・・・』 力が抜け、膝を折りながら地面に崩れるゲルヴァンツ。 彡ドサ そこへ、スウランの左足を軸にしたままの連続蹴りが飛ぶっ! バシバシバシバシバシっ! 続けて今度はちょっとステップし、右足を軸に左の回し蹴りが炸裂っ! 『ハーーイっ!』 ズゴーン★ 『げほっ・・・』 続けて、ゲルヴァンツの反撃を許さぬチーランの連続蹴りっ! 『ハイハイ、ハイハイ、タァーー!』 バシバシ、バシバシ、ズゴーン★ 『う、くっ、う、う、ごほ・・・』 そしてさらにチーランが仕掛けにいこうとしたその時だった! チーラン 『きゃーーっ』 突然、チーランの体が飛ばされたっ! 続いて、 スウラン 『ごふっ・・・』 突然、お腹を抱えて痛み出すスウラン、そして 『きゃーーっ』 チーラン同様に突如飛ばされたっ! そしてなんと屈み込んで血反吐を吐いていたゲルヴァンツさえも、 『うぐっ、 げほっ、 うぉぉぉぉ・・・・』 ズゴ、ズゴ、 ==ズゴーーーン彡 数発殴られた後、蹴り飛ばされたように体が宙を舞い、太い幹にぶち当たり地べたに転がったっ! ~ ~ ~ 同じようなことがこちらでもっ! チョウ・ギョッキ 「ぐわっ・・・」 彡バタン テイ・チョンミン 「げほっ・・・」 彡バタン 突然飛ばされて倒れるギョッキ、そしてお腹を抱えて倒れるチョンミン。 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「なにっ! うぐっ・・・」 彡バタン -つづく- (言葉、話せる・・・?) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年06月28日 23時36分21秒
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