カテゴリ:第四章 4-421 ~ 480 話
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二人は、奥深くに小ぶりにそびえる尖がった山々を目指した。 [空軍兵] 「[近衛軍長 補佐]殿、どちらから入られますか?」 スウラン 「上からではなく、下の扉から入る。」 [空軍兵] 「承知しました。」 空軍兵は高度を落とし、尖がった山々のふもとの洞窟前に着地した。 スタっ スウラン 「大少林寺ではないから門兵はおらんか・・・」 スウランは扉の前に立ち、両手でそっと扉を押す。 ギィ~ 扉はゆっくりと開き、暗い洞窟内に太陽の光を浴びせ始める。 左右にたいまつが 焚かれており、その姿が徐々に視界に入ってくる。日の光をまぶしそうにしている ようだ。 スウラン 「なんとも懐かしいある。」 そう口にすると、一歩ずつゆっくりと歩を進めた。 ~~~ ~~~ ~~~ [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「利江ちゃん、もうすっかり一人前の神霊巫女になったわね。」 目を瞑り、[探神霊石]に両手をかざしながら、 [神霊巫女]利江 「そんなことありません。まだまだ分らないことだらけで・・・」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「[三獣神]の動向はどう?」 [神霊巫女]利江 「はい、特段の大きな変化は無いですね。」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「あの日以来、私は鼓動を感じることが出来ないわ。」 [神霊巫女]利江 「えぇ、確かに大きな動きは無くなってます。 格段に低くという方が正しいかもしれないけど。」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「あなたの方が察知能力が高いから・・・」 [神霊巫女]利江 「青龍は全く、白虎のは、、、これタロちゃんのね (^ ^ まだまだだわ。 ただ・・・」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「ただ・・・?」 [神霊巫女]利江 「はい、朱雀の鼓動を感じるようになってきました。」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「まだ朱雀の蘇りには早すぎるわ。 そんな微量なのに既に感じるなんて・・・」 かざしていた両手を膝の上に戻し、目を開けてマーシャを見る利江。 [神霊巫女]利江 「まだ早いって・・・?」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「朱雀はおよそ500年周期に目覚めるの。最後はスマトラ島 シナブン火山が噴火し た1600年ごろだから、まだ100年近く先ですもの。」 [神霊巫女]利江 「朱雀は約500年周期かぁ。。。 覚えておきます♪ でもそうすると、今のタロちゃんと大きく差がない程・・・ってことは、タロちゃん が育つの早い? ってことかしら。」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「白虎はおよそ10,000年周期、昨年目覚めたばかりですもの、まだ当分はないわ。」 [神霊巫女]利江 「ん・・・、するとまだ10,000年先と100年先のが近いってことは・・・、朱雀はまだま だ先ってことかしら。それともあと100年近くで再び白虎が蘇るってこと・・・? どちらかみたい・・・。」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「私たちは玄武、黄龍道と異なり何千年も生きられないから、いずれにしても生有る うちには蘇るところを見ることはできないことでしょ。」 [神霊巫女]利江 「ですよね。。。」 そこへ、 シュナイケル 「わるいね、レディーのお部屋にお邪魔するぜ~。」 扉入り口に振り返り、キリっとした顔で、 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「レディーの部屋ではありませぬ。ここは神聖なる神霊巫女の部屋。」 シュナイケル 「神霊巫女はみなレディー、一緒ジャン。」 [神霊巫女]利江 「それより何用ですか?」 シュナイケル 「総元帥がお呼びだぜ。下界が騒がしくなっているらしいのよ。」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「利江殿は只今取り込んで・・・」 [神霊巫女]利江 「大丈夫、行ってくるわ。」(立ち上がって扉に向かって歩き出す。) シュナイケル 「ちょいと借りるぜ。。。」 [神霊巫女]マーシャ(南 志津) 「 ・・・・ 」 ~ ~ ~ [近衛軍副長]トンコウ 「[神霊巫女]利江殿がお見えになりました。」 [竹林総元帥]チュウラン 「利江、丁度いい。 一緒に話聞く。」 [神霊巫女]利江 「どうしたんですか、下界が騒がしいって・・・」 [空軍兵] 「はい、過日[神霊巫女]殿が告知された後・・・異人率いる全拳武道団と名乗る集団と [近衛軍長]殿、[近衛軍長 補佐]殿がぶつかりましてございます。 その時、シュナイケルが連れ出した[水軍長]、[空軍長]、[土軍長]の存在が 知れ、その者達を指揮するお立場である事が敵に知れてしまいましたようで・・・。」 [竹林総元帥]チュウラン 「うちの者を連れ出しただとっ シュナイケルっ、説明せよっ!」 シュナイケル 「あはは、いやなに[近衛軍長殿]と[近衛軍長 補佐]のお手伝いをと思ってね。。。」 チョウ・ギョッキ 「おぃ、話が違うぜ。」 テイ・チョンミン 「あたい達を一緒に連れ出す時にはそんな話してない。」 [水軍長](とう すいじゅ) 「うむ、確か我らを連れ出す時には、『暇そうだから遊び相手の所に連れて行く、気 晴らしになるだろう』と。」 [土軍長]杜 土俊(と どしゅん) 「そうだそうだ。」 [竹林総元帥]チュウラン 「我の指示無く、うちの者達をあやつらに接触させたのかっ!」 シュナイケル 「まぁまぁ、そう怒りなさんなって・・・。 事実身体を持て余していた訳だし・・・スト レス発散にと思ってな。。。」 [竹林総元帥]チュウラン 「バカ者っ !! なんと軽率な! 異人の中には我らの部隊の能力を知る者がおる。 我が指示を出 したのは[空軍]と[月光軍]のみっ! 利江殿とグルだと分っては、いずれこの地に利江殿を探しに来る事くらい分らぬの かっ!」 シュナイケルにチュウランの雷が落ちた! その時、 [近衛軍長 補佐]スウラン 「そんな事だと思ったある。」 [神霊巫女]利江 「スウランさんっ♪」 みな一斉に振り返り、目が入り口に立つスウランに注がれた。 [水軍長]/[土軍長]/[近衛軍副長]/チョウ・ギョッキ/テイ・チョンミン 「[近衛軍長 補佐]殿っ!」 [竹林総元帥]チュウラン 「スウラン。。。」 一同を見渡した後、一歩ずつ一番奥に座るチュウランに向かって歩き出すスウラン。 [水軍長]/[土軍長]/[近衛軍副長]/チョウ・ギョッキ/テイ・チョンミン達は、崩 していた姿勢を片ひざ姿勢に正し、頭を下げた。 スウランはチュウランに向かって歩き続け、石造りの椅子に座るチュウランの前で片ひ ざで座った。 [近衛軍長 補佐]スウラン 「元帥、ごぶさたしておりました。」 [竹林総元帥]チュウラン 「スウラン、堅い話は抜き、チュウランでよい。しばらくであった。元気そうだ。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「うん、チュウランも。 利江、やはりここあるね。変わらずいい笑顔。」 [神霊巫女]利江 「スウラン~♪」 (利江はスウランに駆け寄り抱きついた。) [近衛軍長 補佐]スウラン 「心配したある。。。」 [神霊巫女]利江 「ごめんなさい・・・。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「分ってる チュウランが悪い (^^ 」 [竹林総元帥]チュウラン 「分っておったなら、早く教えろ・・・。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「それ スウランの言うセリフある。 (抱きしめていた利江の両腕をつかんで引き離し、チュウランを見つめながら) チュウラン、俊のヘマ、あとシュナイケルと共に軍長行動 分った。 チーランもゆうすけも。 そしてたぶん・・・ 」 [竹林総元帥]チュウラン 「全拳武道団、しいては異人の大将にまで・・・。」 [近衛軍長 補佐]スウラン 「うん・・・。 もう隠す必要ないある。 ここ 警戒強めるよろし。 それとチュウラン、色々と聞きたいことある。」 -つづく- (ニセモノでも曲者でもないんだよね) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年08月28日 23時22分33秒
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