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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2015年07月27日
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リツコ
  「何故全拳武道団の後を?」

ゆうすけ
  「感だ。
   透明なやつらの目的は全く資料が無いに等しい。」
チーラン
  「それなのに何故?」

ゆうすけ
  「うん、一番引っかかるのが過日湖畔で双方が顔を合わせた時の事。その雰囲気という
   かニュアンスというか・・・。 全滅と口にした割には大きく動いていなかった透明なや
   つら。攻撃を受けたのにすんなりと引き上げた全拳武道団の団長。
   さらに、ガラクタしか拾ってなかったあの場所に、何故やつらが鉢合わせになるんだ?
   団長も透明な方も。」

リツコ
  「そう言われると確かに不自然よね・・・。」
チーラン
  「うちの軍長達も数人おった。」

ゆうすけ
  「そう、何故かあの場所に集中していた。 ヒントはそれしか無いけど、オレの心が透
   明なやつらは全拳武道団の後を追う。または同行? 合流? するのではと。」
西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「同行、合流とはまた大胆な発言だ・・・。一味?仲間?とも取れる。
   だが、52,000体超もの兵力。 どこにその力をぶつけるというのか?」

ゆうすけ
  「考えられるのはこの四通り。
    1. 全拳武道団と戦うため。
    2. 全拳武道団、大竹林寺軍団の双方と戦う。
    3. 全拳武道団と合流して大竹林寺軍団と戦う。
    4. 別の勢力と戦う。」

チーラン
  「別の勢力・・・?」

ゆうすけ
  「可能性の一つに過ぎない。いわゆる『その他』みたいなもの。
   ただ、我々も透明なやつらからしたらそれに当たるしね。

   間違いないのは全拳武道団は大竹林寺軍団との戦いに備えた上で、今向かっている
   という事。
   そして透明なやつらは、全拳武道団の向かう先に用があるってこと。
   全拳武道団とただドンパチしたいのなら、追いかけて海を渡る必要はないからね。」


[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「やっぱ大少林寺に知将・・・、おまえだったのか・・・。 なるほどね。

   すると我らは、その全拳武道団ってのと、
              透明なやつらを相手にしなければならない・・・という事か。」

リツコ
  「恐らくそうなるわね。合流しての共同作戦で来ようが、それぞれが単独でこようが・・・。」

チーラン
  「くそっ・・・」

ゆうすけ
  「ただ、姉さんも駆けつけている。大竹林寺側としての戦力だよ。」

チーラン
  「そっか。。。」


西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「つまり、52,000体超の矛先は全拳武道団とその大・・・」
[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)
  「大竹林寺だ。」
西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「うむ、大竹林寺軍の両方またはどちらかということか。」

チーラン
  「なぁ、今ナンちゃんに伝えて、到着前にぶっちめてやればいいんじゃないのか?」
ゆうすけ
  「目的が判らないのにこちらからは手が出せないって。」
チーラン
  「今ここ襲ったぞ。」

リツコ
  「あと、同じ人・・・人? ではないから警察は捕まえられないの。 ここ新潟の人間が
   泥棒しても、東京の人間を捕まえる事は出来ないわよね。」
チーラン
  「くっ・・・」

ゆうすけ
  「そして [ 悪鬼破壊の剣 ] (黒青の炎)についてももっと紐解かないといけない・・・。
   ここで悪さした透明なやつらが全員のびているのか、まだ息を潜めて後に再び悪さす
   るのかも分らないし・・・。 チーラン、判断までもう少し時間をくれ。」

チーラン
  「仕方ない・・・。」


 と、その時、タロが急に低く身構えたっ!

タロ
  『GRUUUU・・・・・・』

ゆうすけ
  「タロ、どうした・・・?」
リツコ
  「いるっ! 何かが。」  (リツコもスッと首を斜め後方に振る)
西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「この気は!」

 チーランとウルフは、タロの目線の先に視線を送る・・・


  『ふっふっふっふ・・・』


 数人には聞き覚えのある声がどこからともなく聞こえてきた。


~~~
   ~~~
      ~~~


 そのころ大竹林寺では、

[竹林総元帥]チュウラン
  「ついた、ここだ。」

 長く地下へ続く階段を下り、狭い手作業でくりぬいてある通路を進むと 壊れた岩の扉が
 現れ、それを横目に部屋の中に入った一行。

[近衛軍長 補佐]スウラン
  「話だけには聞いていたが、こんな地下にあるなんて・・・。」

[近衛軍副長]トンコウ
  「開かずの間、普段は我々も立ち入ることはございませんから。」


 次にスウランが目にしたのは天高くまで空洞な空間、足場は円形状に平らで入り口は背中
 の壊れた岩の扉だけ。野球場が一つ入りそうなスペースの周りの壁は、湿気でか水分が付
 着して所により筋状に水滴が滴り落ち、壁下に彫られた浅い溝に流れていた。広場の中央
 付近に一辺が約5m程のほぼ四角い板状の岩が3つ、岩の岩盤に挟まれるように2箇所で支
 えられていて、距離をおいて正三角形の頂点位置にそれぞれ置かれ、彫ったと見られる文
 字面を扉に向かって並べられている姿だった。


[近衛軍長 補佐]スウラン
  「これが言い伝えにあったという石碑・・・」

シュナイケル
  「話には聞いていたけど、ボクちゃんも実際に見るのは始めてだ・・・。」

[神霊巫女]利江
  「昔の人って、これを人力で作ったんでしょ? 凄いわ・・・。」

[竹林総元帥]チュウラン
  「まぁ、我らには力なら[力軍]、掘らせれば[土軍]、運搬には[空軍]がおる。
   地上の人々よりは難しくなかろうが。」


[近衛軍長 補佐]スウラン
  「石碑・・・一つ・・・欠けている・・・」

[竹林総元帥]チュウラン
  「おやじ殿との戦闘による振動で、全ての石碑が台座より落ちてしまっていた。これで
   もようやく元に戻した状態。その時にでも欠けてしまったのであろう。」

[近衛軍長 補佐]スウラン
  「欠けて無いところ以外を読み取るある。」

 スウランは紙とエンピツを取り出し、石碑の前に行って目を凝らして文字を読み取っては
 メモを取っていった。


~~~
   ~~~
      ~~~


ゆうすけ
  「タロ、どうした・・・?」

リツコ
  「いるっ! 何かが。」  (リツコもスッと首を斜め後方に振る)

西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「この気は!」

 チーランとウルフは、タロの睨むのそ先に目線を送る・・・


  『ふっふっふっふ・・・』


 数人には聞き覚えのある声がどこからともなく聞こえてきた。

西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「その声は・・・」

 チーランはその声の主を探してキョロキョロしている。
 辺りは数箇所からモクモクと煙が立ちこめ、家族やサラリーマンが自宅や商店、建物から
 飛び出してくる。遠くでは駆けつけた 消防車が消火活動を開始しているのが見える。
 だが、声の主はどこにも見当たらない。


  『やはり貴様らは大したものだ。我らのこの数を持ってしても軽くあしらうとは。』


チーラン
  「何一人で語ってやがるっ! 姿を現せっ!」


  『もう少しはいけると思ったが、この程度ではダメか。』


西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「ん、そこっ!」

 急に左腕を水平打ちのように胸元から外へ伸ばした西艶 凌紀、[水の槍]が数本現れたっ!
 そして50m先の商店の屋根の上目掛けて一直線っ!
       <-シュッ <-シュッ <-シュッ-------- ジュワっ ジュワっ ジュワっ

 それぞれの[水の槍]が屋根の上に到達すると、突然空中にへばり付き、水蒸気と化して消
 えていった・・・。

西艶 凌紀(さいえん りょうき)
  「なにっ」

 驚く西艶 凌紀の後方で、やはり声にならずに驚く各面々・・・。


  『そう言えば、水使いもいたようだったな。水ってな蒸発する、驚くことじゃない。』


ゆうすけ
  「確かに一般常識だ。だが、それを見せるためにここに居るわけでもないだろ?」


  『その通りだ。』


 その返答の後、ゆっくりと全身の姿が見え始めた。透明から半透明へ徐々に・・・。

リツコ
  「あなたは何者? 名乗りなさい。」





                              -つづく-


第4-465話 燕市での珍事 -12 へ
 (ほぅ、小僧。 感心だな)



  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月09日 13時36分10秒
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