■ ドラマ　永久の彼方へ

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全拳武道団 ［本部］ 武道団長　スナーグ
　　『総帥、こちらはまもなく飛行場に着陸します。』

？？？？総帥
　　『うむ、目的地までとその入り口はわしが指示する。』

全拳武道団 ［本部］ 武道団長　スナーグ
　　『はっ。』


？？？？総帥
　　「ふっ、必ずやあの娘を捕まえて剣の在り処を吐かせ、
　　　　　　　　　　　　　　　　剣を入手しこういちを倒してみせる。」


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リツコ
　　「なるほど･･･」

西艶 凌紀（さいえん りょうき）
　　「私の想像･･･ではあるが･･･」

［近衛軍長］チーラン
　　「参考までに頭に入れておく。　ウルフ、淘汰、他言無用だぞ。」

［月光軍長］曹 富夜（そう フウヤ）
　　「承知。」

［空軍兵］淘汰（とうた）
　　「承知しました。」


リツコ
　　「ねぇ。これからの私たちの行動だけど･･･」

［近衛軍長］チーラン
　　「ん。」

リツコ
　　「良く考えたら、全拳武道団 の主力部隊は海を渡って大竹林寺に。
　　　そして、その行動の後を追う動きをしていた透明生物･･･あ、えっとイルミナルディー
　　　って言ってたわね。　ここもその後を追う。さっきの町の騒ぎは陽動で、ゆうすけ君
　　　拉致が目的なら用済み。」

［月光軍長］曹 富夜（そう フウヤ）
　　「なれば･･･」

西艶 凌紀（さいえん りょうき）
　　「我らは大、･･･　」

［月光軍長］曹 富夜（そう フウヤ）
　　「大竹林寺だ。」

西艶 凌紀（さいえん りょうき）
　　「すまぬ、その大竹林寺に･･･」

リツコ
　　「そう、大竹林寺に向かってここを留守にしてもいいんじゃないかと思ってきたの。
　　　椿君たちが残っているなら、それなりに情報は入ってくるし。
　　　警察も催涙弾、着色弾・スプレー類を用意しているから、今までとは違い、少しは対
　　　処出きるはず。

　　　それに、今大事なのは、大竹林寺で起こる事の方でしょ。」

　ぐっと拳を握り締めるチーラン。

西艶 凌紀（さいえん りょうき）
　　「賛成する。」

リツコ
　　「ん。決まりね。　さっ、チーランっ！」

［近衛軍長］チーラン
　　「待ってたっ！　淘汰っ！　いくぞっ！！」

［空軍兵］淘汰（とうた）
　　「承知っ！！」

　すぐさま窓から手を広げて飛び降りるチーランっ！　そしてそれに続く淘汰っ！
　二人が飛び降りた窓に飛びつくリツコ、そして、

リツコ
　　「チーラン！　我々の分の空軍兵を回して頂戴！　タロのもよっ！」

　前方視界のビルの下から淘汰に跨り、上空に舞い上がるチーラン。　片手を上げて OK を
　合図し、急加速で西の空に消えていったのだった。


西艶 凌紀（さいえん りょうき）
　　「全宇宙の支配者、この者に[[ 悪鬼破壊の剣 ]]　（黒青の炎）を絶対に渡してはなら
　　　ん！」

［月光軍長］曹 富夜（そう フウヤ）
　　「地球に到着後、最初に立ち寄るのは、恐らく我らの大竹林寺だっ！」

リツコ
　　「富夜君、こちらの月光軍の状況は？」

［月光軍長］曹 富夜（そう フウヤ）
　　「全拳武道団の本部、並びにイルミナルディーってやつらの判っているアジトに張り込
　　　ませてある。

　　　リツコ、次に［近衛軍長 補佐］殿から連絡が入ったら替わってくれ。うちの軍に指示
　　　を出し、大竹林寺の周りを固める！」

リツコ
　　「わかったわ。」


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　 ホー、ホー

　深夜の雑林地帯、多くの生き物達は寝息をひそめながら休んでいる。
　夜行性の生き物は、目を光らせ、耳を研ぎ澄ませ、足音をひそめて獲物を求めて徘徊して
　いる。
　　　　ガサガサ、ザクザク・・・
　暗黒の軍団の精鋭、並びに全拳武道団の精鋭たちが集団でその雑林地帯を抜けていく。

　その集団の５ｍほど先を先頭でゆくキジュロ、
　　　　　　　　シャーっ！　シュパっ///
　突然、進路の上に掛かる木の枝から、大蛇が大きく口を開けて飛び掛ってきたっ！
　それを片手で瞬時に切断。　その際に木の枝に絡みつくツルをも切断していた。　そして
　その切断したツルの一方を鷲づかみにし、滴り落ちる汁を口に運び、グビグビと喉を潤す
　キジュロ。　再び何事も無かったように歩を進めていく。

　その後、同じところを通過する支部長の一人が、そのツルに目を付け、同様に喉を潤して
　いた。

全拳武道団 ［四国支部］ 支部長 猪田 十五郎
　　「よぉ、処刑台。こんなメンバーがよ、勢ぞろいしてまで向かう先ってどんなところな
　　　んだ？」

全拳武道団 ［北海支部］ 支部長 慙愧（ざんき）　動く処刑台
　　「わしにも分るかよ。団長も総帥からの命令で動いておる。よほど楽しめるところらし
　　　い。」

全拳武道団 ［四国支部］ 支部長 猪田 十五郎
　　「（ｸﾞﾋﾞ、ｸﾞﾋﾞ）ふぅ、幹部４～５人で事が済むんぢゃねーんかの？」

全拳武道団 ［北関東支部］ 支部長 山神 大樹（やまがみ・たいじゅ）　無倒の大木
　　「まぁそう思うが、向かう先では伝説の戦士がウジャウジャとおるらしいからのぉ。総
　　　帥はそいつらと拳を交えた唯一の御経験者だ。念には念を。それにわしらも良い経験
　　　になるだろうて。」

　　　　　　　パサバサ･･･

［赤マント男］
　　「うむ、ここらしい。」

　地図から目を離し辺りを見渡し、そして目の前に現れた川、その上に作られた人工の小屋
　らしきものを見つめてうなずいた。

　そこは、
　　　 南北は川の上流・下流、
　　　 東は歩いてきた林とその脇に滝。
　　　 西はそのまま林が伸びている。

　そう、以前ブルーガー率いる調査隊が川の上に作った休息地。　月日が経つも、かなりし
　っかりと作られており、未だにその用途には十分に耐えることができそうであった。

全拳武道団 ［本部］ 武道団長　スナーグ
　　「よし、ここで夜を明かす。」
［赤マント男］
　　「はっ。
　　　おいっ！　ここで一休みだ。明日の朝には出発する。めいめい好きに過ごしてくれ。」

　『ははっ』


　 ホー、ホー

　にぎやかに酒を酌み交わしていた一行も、深夜には旅の疲れでか、皆横になり床について
　いた。支部長クラスは小屋の中、その部下達は小屋に入りきれずに外で休んでいる。

　そんな中、この男は柱に背中を寄せて足を伸ばして腕組みしている姿勢から、急にパチっ
　と目を開け眼光鋭く遠くを見つめながら目を左右に数か所に向けゆっくりと動かしていた。

［黒マント男］
　　（ ふっ、もう監視されている･･･か。　こいつら、誰一人気づかないとは情けない。 ）

　そして目線を上空にと送り、

　　（姉貴は先回りしたか。ご苦労なこった。）

　そして再び目を閉じたのだった。


　月明かりが暗い森を煌々と照らしていたが、まだ満ちた姿には届いていなかった･･･。


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　そして翌朝、

全拳武道団 ［本部］ 武道団長　スナーグ
　　「ここより先、総帥の話では伝説の戦士の監視下の地域になるらしい。
　　　道中油断するな。　邪魔する者は全て排除せよ。」
スペック－３戦闘員 キジュロ
　　「ジュリジュル、てめーら、準備はいいかぁ！」

　『おーっ！』

［赤マント男］
　　「ここからこの川沿いを上流に向かって進む。」
［黄マント男］
　　「隊列はどうされますか？」
［青マント男］
　　「隊をいかほどか分散して現地までがよろしいかと･･･。視界に入る距離で。」
全拳武道団 ［本部］ 武道団長　スナーグ
　　「うむ、なればここより支部ごととなって進むか。」

スペック－３戦闘員 キジュロ
　　「ジュリジュル、んじゃぁオレ様はまた先頭きってやる。」

［緑マント男］
　　「では我々は団長のおそばに。」
［黒マント男］
　　「オレは最後尾でケツ持ちしてやる。」

　各支部長の他、スペック－１の団員を含め、およそ1,000人は超えるであろうツワモノの集
　団。その集団が固まりをいくつかに分け、距離を置きつつ一路大竹林寺のある姿無き竹林
　山へと動き出した。

　その動きを土から顔をだし、またある者は、森の木々の太い枝の上から。そして川の中や
　上空からと、遠方の各所から隙間無く監視する者達の姿があった。


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　－つづく－


第4-471話　捕らわれたゆうすけ -05 へ
　（なんだ、大したことないなぁ）


　　※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

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