適鞍で復活!唯一の2勝馬ブランドハローの復活劇!
平成5年1月5日の中山8R5歳以上500万下ダート1200mより。この22年後、私は同コースで非常に苦戦している。今年度は現時点の総合回収率は92%と、まずまずといったところではあるが、中山だけが突出して悪く、まだダート1800mは良いが、1200mが鬼門で良い思いをしたことが最近ない。逃げ馬を買えば差され、追い込み馬を買えば大勢決し届かずをいった惨状。玄人泣かせの同コース。それは、今も昔も変わってないことだろう。このレースは追い込みが決まったレース(3着)をみていきたい。取り上げるのはブランドハローだ。ブランドハローはこのメンバーの中で唯一の2勝馬。(2,4,3,13)の成績を残しており、他15頭とは頭一つ抜け出した実績を持つ。だが、近走の成績不振から嫌われて人気を落とし、今回人気がなく、おいしい馬券となった。題には復活劇と書いたが、それでは元々持っていたブランドハローの能力からすると失礼かもしれない。ここでは実力はあったが、「馬券妙味の復活劇」となったブランドハローの好走要因を事細かく見ていきたい。ブランドハローの近5走をみてみると、9、7、4、12、6着と確かに一度も馬券に絡んでおらず不振が続いているが、ダ1200mの条件に絞ってみると、4走前7着が勝馬から0秒6差、3走前の4着は勝馬から0秒4差だった。これだけみれば十分馬券圏内だし、ダ1200mでは(1,2,1,3)。きちんと近走の合わない条件を省けば、十分戦えるデータだ。では近2走の合わない条件ではどうだったかといえば、12着だった2走前がダ1000m。これでは忙しすぎ、しかも中京だったので、自慢の末脚も影を潜めたと思われる。前走は一転、中距離のダ1700mを使われ、先行し6着。またしてもこの馬の末脚が生きることはなかった。これ程適正のない条件を使われての敗戦は、予想ファクターに組み入れる必要もなく、度外視して素直にダ1200mで好走した2走を評価すれば間違いなく上位に来る馬だと分かったはずである。実績も最右翼で、右に出る者はいない。ブランドハローの末脚が生きるこの舞台ということを考えれば、同馬のパフォーマンスをきちんと出せば、勝負になるということが分かったはずである。人気で負けた馬に関してみても、ダ1200mではブランドハローに叶わなかったことが分かる。スーパーポップスは芝でこその馬。ダートでは馬券に絡んだことがないし、未勝利クラスでダートで馬券に絡んだことがない馬が、ダートで2勝を挙げている馬に勝てるはずがない。もう1頭、スイートジェシカは近走、4、3着だが、それぞれ1秒1、0秒8つけられてのもの。ブランドハローのが2戦共着差がないし、こちらも1勝馬と2勝馬との違いもある。(これは全頭に言えることだが)このことから考えると、ブランドハローが走った3、4走前の好走は持つ意味が非常に大きく、人気馬でも実績面からは太刀打ちできないことから、きちんと自分の手で正当な評価を下してやると、答えがでてくるレースとなっていた。これで複勝が4.8倍。上がり最速の39秒1を使い、9番手から猛然と追い込んできた。これを復活劇といえば、ブランドハローに怒られるかもしれない。この走りが彼女にとって当然なのであるから。ダート1200mは単純ではなく、様々な条件から色々な馬が出走してくるので、一筋縄ではいかない面がある。だからこそ、予想が面白く、当たった時の喜びはどのレースより大きいものがある。今回のブランドハロー、高い実績を過小評価され、近走成績から嫌われてしまっていた感がある。こういった馬を丁寧に紐解き、きちんと馬券にできるようにしたいものだ。