腹筋とくびれ

花を飾ると部屋が片付く。花の周りを片付けずにはいられなくなるから。

加藤ゑみ子さんの“美的のルール”と金子由紀子さんの“持たない暮らし”にそう書いてあった。

栗原はるみさんも食卓と洗面所に花を絶やさないこと、と書いていた。

宝ジェンヌの本には
「一人で食事をするときには花と音楽を」
とあった。

そんなわけで意識して花を飾るようにしている。
いまはベランダのパンジーと花かんざしを鋏で切ってはあちこちに飾っている。
でも、どう飾ればいいのか今一つ分からない。

花を飾るのがとても上手な知り合いがいる。
大きな花束をクリスタルの花瓶に活けるのも上手だけど、その後が本領発揮。

短く切った中くらいの花や寄せ集めの花束を、それはかわいく飾る。
玄関や食卓にいつもそんな花がある。

ある時、ケーキに乗っていたミニ薔薇の蕾をどうしてもこの人に上げたくて
濡らしたティッシュに包んで持って帰ったことがある。

知人は小さすぎる薔薇のプレゼントに笑い、ガラスのお猪口を出してきた。

小さな白いすりガラスのお猪口に、ポツンと真っ赤な薔薇の蕾がとても可愛らしかった。

この人の部屋は確かにいつもすっきりと片付いていた。


美的のルール

"くびれと腹筋物語"＆人妻からの返信
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