通訳コーディネート達人のページ

宮本輝の「にぎやかな天地」というとても読み応えのある小説を読んだ。

その中にこんな一節がありる。

「アクセルを踏みながら、ブレーキも一緒に踏むような生き方はあきまえんで」

まるでアスタカ自身のことを言われているようで、ハッとした。

色々考えさせられるような出来事もあって、こんなに会社を大きくしていいのだろうか？（まあ、端から見たら亀の歩みだと思うのですが）と心の中でアクセルとブレーキを同時に踏んでいるような、表現できないような不安感をいつも感じている。

借金さえなければいざという時も何とかなると思って、融資やローンは絶対組まない。
家賃さえ払ってれば、何とか会社はやっていけると思っていて、いつも１年分前家賃で払う。

でもそれがベストな方法でないことは分かっている。

例えば3％で融資を受けて、それを１０％で有効活用できれば、７％の利益が出る。
家賃にまわす分を有効に活用すれば、もっと売上が上がるはず。

でもそれがアスタカの経営方針なので、変えるつもりはない。

この一節を読んで、

アスタカに足りないのは、

「覚悟」なんだと思った。