|
テーマ:本日の1冊(3693)
カテゴリ:読書フィクション(12~)
「図書館の魔女(2)」高田大介 講談社文庫
上下巻の上巻後半にあたる本巻、少し安心した。蘊蓄話で終始するかと思いきや、巻末で思いっきりエンタメに振ったのである。 ひとつの「会話」から、鮮やかな「展開」が描かれ、畳み掛けるように「危機」が訪れ、それを思いもかけない方法で「回避」する。当然、世の事象を見事に分析することができるのが「高い塔」スタッフなのだから、前半部分で細かく張り巡らされた伏線は、多くは回収される。 さて、ここまで読んできても未だ私は、この作品が何を描きたいと思っているのか測りかねている。「いや、普通にわかるでしょ?図書館の魔女が実現する世界の平和しょ」と言われるのを承知で言う。 もしそうなのだとすれば、今のところ、権謀術数でしか平和は訪れない、となる。 そもそも、この世界は著者の思うようにつくっているのだから、将棋の棋譜を完璧にすることは容易くはないが可能だろう。 著者の描きたいのは「世界の平和とは何か」ではない、と今のところ思う。 後半に期待したい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年02月19日 13時29分47秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書フィクション(12~)] カテゴリの最新記事
|
|