害草 グラジオラス!!
グラジオラスの花が、そこかしこの原野や道端でいっせいに咲き始めました。この時期、島はグラジオラスの赤と鉄砲ユリの白とで、私たちの目を楽しませてくれます。でも残念ながら、グラジオラスは畑に迷惑な害草で引っこ抜かれ捨てられていく花、白ユリはボランティアを募って植えつけてし増やしていく花という違いがあります。もともとユリもグラジオラスも繁殖力が旺盛で、当たり前のように野に存在していたのが、こんなに明暗を分けてしまったのは、グラジオラスがほんのちょっとだけ先に、原野から畑へ進出していき、ハルサー(農業する人)さんの畑仕事の邪魔になった、そのうえに、他の沖縄の島が鉄砲ユリの群生で有名になり、そこに観光客が大勢訪れるようになった、というだけの違いではないかしら。久米島でもひところ観光協会のお声がかりで、一生懸命ユリを植えていましたもの。悪い事ではないので、グランマもボランティア作業行きましたが(もちろんボランティアした皆さんのかいあって、あちらこちらのユリの群生がとても綺麗に咲いています)、それでもグラジオラスに心引かれてしまうのは、グラジオラスがなんだか島の新しい島起こしに一役買える花だと密かに思っているからなのでしょう。抜いても捨ててもどこからか這い出してくるグラジオラスの花は、私たちは子供の頃「香水花」と呼んでいました。花に香りがないのに、何故「香水花」なのか今もってわからないのですが、一花ずつに甘い蜜を含んでいて、よく摘み取って飲んでいました。何しろ原野だろうと道端だろうと畑だろうと、今、旬シュンというところです。