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2012.01.09
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カテゴリ:コメディ
「イン・ザ・プール」 2005年 日本映画

監督 三木聡
出演 松尾スズキ オダギリジョー 市川実和子 田辺誠一

 奥田英朗の「精神科医伊良部シリーズ」という短編小説集の映画化作品です。映画やTVドラマの脇役や監督・脚本、舞台の演出・脚本・俳優や、執筆活動など、幅広く才能を発揮している怪優、松尾スズキを初めて主演に起用したコメディ映画です。
 実はレンタルビデオ屋で、いつも気になっていた1本で、行くたびに1度は手にしながら、結局借りていなかったのですが、お正月ということもあり、深夜にTV放送していたので、ラッキー!と思い、観てみました。

 3人の神経を病んだ人たちのお話が並行して進められます。
 田口哲也(オダギリジョー)は、股間の物がずっと大きくなったままでした。彼は妻に浮気され、離婚したばかりでした。穏やかな性格で、人に怒りをぶちまけたことがありません。浮気された妻にも、怒ることができなかったほどです。伊良部総合病院の泌尿器科を受診したのですが、心因性のものだろうということで、地下にある神経科に回され、そこの医師伊良部一郎(松尾スズキ)と出会います。
 岩村涼美(市川実和子)は、ある雑誌の編集部に属するルポライターです。家を出るときに、ガスの元栓を閉めたかとか、窓のカギを閉めたかとか、エアコンを切ったかとか気になり、何度も戻ったりしてしまいます。仕事で沖縄へ取材に行かなければならないのに、窓のカーテンを閉めていないことに気付き、夏の強い日差しのため火事になってしまわないか気になって、家に戻り、仕事に穴をあけてしまうほどです。自分で調べ、“強迫神経症”ではないかと、伊良部のもとを訪れます。
 大森和雄(田辺誠一)は、何人もの部下を持つ、やり手のサラリーマンです。専業主婦の優しい妻との仲も良好ですが、部下と不倫もしています。毎日プールで泳ぐことで、仕事などのストレスを発散していましたが、いつしか、プールに行くことばかりが頭にあるようになり、仕事やプールの都合で泳げないことが続き、イライラを募らせていました。とうとう、イライラが募り、夜中にプールに入り込んで着衣のまま、水に飛び込むようになってしまいます。
 伊良部一郎医師は、礼儀知らずで、初めて会った患者にも失礼な冗談を平気で言う男です。注射するときに注射器の中に逆流してくる血が好きで、看護婦が注射しているのをまじかに眺めていたり、田口が寝起きの元気になっているときにあわてて股間に広辞苑を落として以来大きくなりっぱなし、という話をしたら、股間にひざ蹴りを食らわせたり、治療と称して岩村を連れ、ライバルの大病院へ石を投げ込ませたり、破天荒な行動をする人です。

 そんな神経を病んだ人々の様子や、破天荒な伊良部の治療の様子が、面白おかしく描かれていきます。非常に、楽しく、観させていただきました。久々に、ちゃんと面白いコメディを観た気がします。

 でも、思いました。伊良部の言動は、確かに礼儀知らずで、常識外れで、突発的で、破天荒ですが、神経を病んでいる人の治療としては、正しいのではないかということです。
 多くの神経を病んでいる人というのは、ストレスを自分の中に貯めこんでいたり、心配しないでいいことを気にしすぎていたり、何か物事をまじめに深刻に考えてしまう人が多いのです。
 結局は、細かいことは気にせずに、おおらかにいこうということです。そうすれば、ストレスをため込んだり、発散するためにのめりこんでかえって依存症になったり、というように神経を病むことはないでしょう。
 だいたい、物事に神経質になっている人が、だいたい神経に変調をきたしてくるのですよね。「まあ、いいか。」とか「何とかなるさ。」とか言う精神が大切なんだよ。というテーマが面白おかしい映像の中に隠されているのではないでしょうか。

 しかし、日本の映画と言うのは、どうして、大掛かりで、鳴り物入りで作られた大作よりも、こういった低予算で作られた小品というか、マイナーというか、あまり大々的に宣伝とかしていない作品の方が面白いのでしょうか。





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Last updated  2012.01.09 20:44:29
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