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2014.01.02
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カテゴリ:コメディ
金縛り1

「ステキな金縛り」 2011年 日本映画

監督・脚本 三谷幸喜
出演 深津絵里 西田敏行 中井貴一 阿部寛 小林隆 KAN 竹内結子 山本耕史
   戸田恵子 浅野忠信 市村正親 小日向文世 草なぎ剛 生瀬勝久 佐藤浩市
   深田恭子 篠原涼子 唐沢寿明 近藤芳正

 新年あけましておめでとうございます。気が付いたら、12月1度も更新できず、いつの間にか年が明けてしまいましたね。このブログの数少ないファンの皆さん、今後、スローペースの更新になると思いますが、辞めるつもりはありませんので、今年もよろしくお願いします。

 ということで、新年の1発目は楽しい映画をということで、三谷幸喜監督の新作「清州会議」の宣伝のためTV放映をしていた前作、「ステキな金縛り」について語ります。

 宝生エミ(深津絵里)は失敗続きで後がない三流弁護士です。彼女が、最後のチャンスとして、上司の速水弁護士(阿部寛)から与えられた新しい仕事は、とある殺人事件でした。
 妻鈴子(竹内結子)を殺害したとされた被告人矢部五郎(KAN)は無実を主張しています。なんと事件当夜、田舎の旅館の一室で金縛りにあっていたというのです。しかし、そのアリバイを証明できるのは一晩中彼の上にのしかかっていた落ち武者の幽霊だけです。
 エミは五郎が泊まったというその旅館の一室に赴き、その幽霊、更科六兵衛(西田敏行)に会い、彼を証人として法廷に召喚します。しかし、その六兵衛の姿は、すべての人に見えるわけではなかったのです。
 しかもエミの前には、一切の超常現象を信じない敏腕カタブツ検事、小佐野(中井貴一)が立ちはだかるのでした。

金縛り2

 いやあ、面白かったですね。
やっぱり法廷の証人に幽霊を引っ張り出すというアイデアが素晴らしいですね。そして、その幽霊が見える人と見えない人がいること、それから一切の超常現象を否定する敵方の敏腕カタブツ検事(中井貴一の見た目にぴったりです。)が、その幽霊を見える人だということですね。カタブツ検事の小山内が死んだ愛犬の霊の前でメロメロになるシーンなど圧巻です。
 しかし、劇中の皆さんも途中で気が付いていたように、幽霊を証人に呼べるんなら、被害者を呼ぶのが1番手っ取り早いということには、僕は最初から気が付いていましたが、そうしなかったところが、また余計に面白いですね。
 また、主要俳優陣のコメディに徹した演技が皆いいというところがよかったと思います。西田敏行・中井貴一・阿部寛は演技賞の常連で、その演技力はもう語るまでもないことですが、なんといってもよかったのは主演の深津絵里です。
 彼女の演技力もすでに定評があるところですが、悪い男に魅かれてしまう平凡な暗い女でもなく、心の底ではやめたいと思いつつ捜査にむきになってしまう気の強い女刑事でもなく、男を翻弄しつつ結局はヤクザを捨てられなかった悪い女でもない、ドジっ子だけど真面目に頑張るカワイイ弁護士を、小悪魔的な魅力たっぷりに演じていてくれています。彼女の小柄で可愛らしい容姿に一番ピッタリな役で、その魅力を存分に発揮してくれています。彼女の引き出しはいったいいくつあるのだろうと、ますますファンになってしまいました。
 浅野忠信、草なぎ剛、佐藤浩市、深田恭子、篠原涼子 唐沢寿明などなど、主役級のスターがどうでもいい役でチラッと出演しているのは、三谷映画として相変わらずですが、幽霊退散に躍起になって出て来るインチキ陰陽師の市村正親、落ち武者ヘアーが紛らわしいタクシー運転手の生瀬勝久、の件は小手先の笑いを求めているようで、完全に余分でしたね。
 戸田恵子、小林隆、近藤芳正などなど、三谷映画の常連のみなさんは、相変わらず、それぞれいい味を出していましたがね。
 でも僕が注目したいのは、見るからに気の弱そうなさえない男、被告人の矢部五郎を演じていたKANですね。そうです、かつて「愛が勝つ」という大大大ヒット曲を歌っていた、世間的には一発屋歌手と認識されているであろう、あの人です。
 真犯人(冒頭で犯行シーンがあるので書いてもいいよね。でも実はここにもどんでん返しがあるんだけど。)である、被害者鈴子の双子の姉夫婦(竹内結子二役・山本耕史)にはめられてしまう、気の弱そうな情けない男を見事に好演しています。まあ、見た目が役柄にぴったりなんですけどね。あまりにも情けなさ過ぎて、初めは誰なのか全くわからなかったくらいです。(まあ、頭の中の選択肢に全くなかったからですけどね。)よく探してきたなあ、という感じですね。

金縛り3

 ところで、はっきり言って映画とは関係ないところで、気になったことがあるのですが、それは、物語の中盤、自分のスタッフか友人かの前で、カタブツ検事が、幽霊などの超常現象を、非科学的だということで否定している場面があるのです(この場面で中井貴一が披露するマジックが実に見事なのです。)が、僕は理系男子として、非常に科学的な考え方から、彼の意見に反論したいのです。
 現代の科学で証明できていないからといって、超常現象などを頭ごなしに否定する姿勢こそ、はなはだしく非科学的であると言いたいのです。
 現代人類は、自然現象のすべてを解明できたわけではありません。近代以降、かなりの現象が科学的に解明され体系化されてきていますが、まだまだ分からないことはたくさんあります。だから、現在科学では解明できていないからといって、その現象を否定することはできないということです。間違いであるということも証明されていないのですから、あくまでも保留段階であるはずなのです。
 実際、まじめな科学者で、霊体験や超能力を科学的に証明しようと真剣に研究している方はおられます。まだわからないことに対し、きちんと論理的に解明しようとする姿勢こそ科学的というべきで、否定の証明もされていない事柄について頭ごなしに否定する姿勢というのは全く科学的ではありません。

金縛り4

 ということで、余計なことが気になりつつも、非常に大笑いして楽しめた映画でした。三谷映画としては、「ラヂオの時間」以来、大笑いできた映画でした。
 ところで、小日向文世さん演じる段田という男、どうやら現世にさまよっている魂魄、更科六兵衛を魂送するために現れた死神のようですが、怪しげな陰陽師を“鬼道”で簡単に吹き飛ばしてしまった実力から考えるに、隊長格の死神でしょうね。何番隊の隊長なのでしょう?
 いろいろともイチャモンをつけつつも、三谷映画は好きなので、最新作「清州会議」も絶対見ると思います。特に、今回主役に抜擢されている大泉洋の素の面白さを、三谷監督がいかに引き出しているかに注目したいです。僕は、彼は、「水曜どうでしょう」で見せていた素のままの姿が一番面白いと思っています。なんか演技をさせると、なんか非常にオーバーアクションすぎて、というか、二枚目ぶり過ぎて、わざとらしさが目立ってしまうからです。楽しみです。





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Last updated  2014.01.17 20:13:31
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