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カテゴリ:コメディ
「俺たちは天使じゃない」 We’re No Angels 1989年 アメリカ映画 監督 ニール・ジョーダン 出演 ロバート・デ・ニーロ ショーン・ペン デミ・ムーア ジョン・C・ライリー DVDを借りてきました。まずは何となく軽いコメディが観たいなあ、と思い、この作品を借りてきました。確か、ロバート・デ・ニーロと若いショーン・ペンが脱獄囚で神父に化けて逃げる話だったよなあ、と、かなり昔に観た記憶があったからです。 カナダ国境近くの州刑務所に服役していたネッド(ロバート・デ・ニーロ)とジム(ショーン・ペン)は、殺人犯ボビーの死刑執行に立ち会った際に、彼の脱獄計画に巻き込まれ、心ならずも刑務所を脱走し、国境沿いの小さな町に逃げ込みます。 国境を越えるために身分を神父と偽った2人は、折から2人の神父が来るはずだった教会に送り込まれてしまい、そのまま修道院での生活が始まってしまいます。 隙をみては国境越えの機会をうかがう2人ですが、結局はうまくゆかず、そのうちにネッドは、町に住む聾唖の娘を抱えたモリー(デミ・ムーア)という美しい女性に夢中になってゆきます。 やがて脱獄犯を追う刑務所長の一行が、町にやって来ました。 前に観たのはずいぶん前でしたので、はっきり言って、ほぼ忘れていましたね。で、はっきり言って、正直、あんまり笑えませんでした。 脱獄囚が牧師に化けて、そのギャップからいろいろと笑えるというコメディだったはずですが、テンポがよくないのでしょうか、いかにもチンピラそうなデ・ニーロ(この辺の演技力はさすがです。)がいちいち変顔でリアクションするのがわざとらしく感じるのがいけないのでしょうか、この人どうして刑務所に入っていたのと思ってしまうほどの好青年なショーン・ペンと、仕方なく体を売って娘を育てている割には全くアバズレていないデミ・ムーアの違和感が際立ってしまっているのでしょうか、とにかくあまり笑えませんでした。 と言っても、見るに堪えない駄作というわけでもなく、なんとなくほのぼのとしたちょっといい話に仕上がっていて、ちょっと気持ちがサバサバしているときに観るとなんとなく気持ちがほっこりする作品だなあ、と思いました。 思うに、この作品の雰囲気を作っているのは、ちょっと天然気味な好青年を演じている若きショーン・ペンではないでしょうか。いったいこの好青年が何の罪で刑務所に入っていたのか、なんとなく人に流されてしまいがちなほど朴訥でいい人っぽい青年だから、周りのよくない仲間にそそのかされてしまったのかなあ、と思いますね。この時のショーン・ペンはまだまだ新人で、「アイ・アム・サム」や「ミスティック・リバー」など、数々の受賞をするのはまだ先の話ですが、やっぱり演技派の役者さんは若いころから違うのだな、と思わせますね。 ちなみに、デミ・ムーアも、出世作「ゴースト/ニューヨークの幻」の公開はこの翌年ですし、「シカゴ」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされるジョン・C・ライリーが、ショーン・ペンと仲良くなる朴訥な若い修行僧を好演していますが、彼らもショーン・ペン同様、まだまだ全く無名の新人です。だから、この映画の制作時にすでにスターだったのはデ・ニーロだけです。 ということで、今回は1人の大スターと将来有望な新人たちによる、ほのぼのとした秀作を観ましたよ、というお話でした。 ところで、1955年公開でハンフリー・ボガード主演の同名映画のリメイクということなんですが、お話はかなり変わっているということなので、全く別物と考えた方がよさそうですよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.09.21 15:44:38
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