テーマ:子どもの教育(36)
カテゴリ:教育
どうやら日記の日付を1日間違えた様子…
というわけで、今日は私の教育実習の時のお話を。 私は母校の中学校で実習をさせて頂きました。 しかし、驚いたことに、私の学年の人たちは教員を目指す人がいなかったようで 実習生は私一人Σ(- -ノ)ノ 不安と緊張と楽しみといろいろな感情と共に母校の門をくぐりました。 私の母校は、私がいた当時はその市の中でも有名な「良い学校」。まったく荒れていなかったし、トップ高へ進学する子も多かった。 そんなイメージで行ったのが最初の間違い(^^;) 荒れ放題でした。 というかこれが普通の公立中学なのかもしれません。 でも、私の母校とは思えないくらいの雰囲気にやはり気は動転しました。 私がクラス担任として任されたのは2年生のあるクラス。 文化祭間近だというのに、クラスでの出し物について協力し合おうという気持ちはまったくない。 生徒たちの気持ちはバラバラでした。 また、実習が始まった時は中間テストの真っ最中で、私は試験監督をやらせて頂くことになったのですが、ここでも驚き満載(苦笑) 今の子どもってケータイを持っている子がたくさんいますよね。 国語の試験の時にケータイの漢字変換を使ってカンニングをする子がいるというのです。 生徒がそんなことできないように、机間巡視のオニになり、なんとかカンニングは防げた模様… しかし、早く解き終わると他の生徒と話をしようとする子がいるなど、ビックリすることだらけでした。 そんな子供達にも慣れてきて、私のことを年が近いお姉さんのように慕ってくれる生徒が増えてきた中、またも驚くことが。 タバコを私の前で平気で出した男子生徒。 いわゆる不良、と言われる男子でした。 注意するのが怖いと思う教員の方もいると聞きましたが、私は「怖い」より先に、彼を怒鳴りました。 「実習生」という立場とはいえ、「先生」には違いない。 間違っていることは叱らなくては!そう思ったんです。 ただ、彼は私に怒鳴られた瞬間、タバコを窓の外に投げ、逃げていってしまった。 私のことを睨みながら… 正直に言うと、実習前半を終えた時、私自身の中に教員を目指す自信がなくなってきました。 私に何か言われたところで何も変わらない生徒たち。 そんな子供達にとって私はプラスの存在になれるのか、実習中自問自答する毎日でした。 そして、最終日。 バラバラだった担任クラスの生徒たちから突然の贈り物。 一人一人が私にあててメッセージを書いてくれた一冊の冊子でした。 誰かに言われて仕方なくやったわけではなく、生徒たちが自分達で考えて作ってくれたそうです。 私は全くそれを作っている様子を知らず、自分でも気づかないうちにボロボロと涙をこぼしていました。 そして、実習終了後にあった文化祭。 バラバラだったクラスの劇は、私のアドバイスを受け入れてくれ、それなりの形になっていました。 普段は「めんどくせーし」しか言わない男子生徒・「係の子だけやればいいじゃん」と言ってた女子生徒、ちゃんと自分の役割果たしたじゃない(^-^) 私は舞台の袖から彼らの劇を見て、また涙が溢れてきました。 本気で「教員目指すのやめよう」そう思った私でしたが、実習が終わってみれば… 私は先生になりたい。 出会ってよかった、彼らが大人になった時、ふっと思い出してもらえるような先生になりたい。 私がこう思えるようになったのは、指導教諭をしてくださった先生の励ましも大きいものでした。 「子どもの表情は鏡です。こちら側が子どもを好きだと思えば、子どもは笑顔を見せてくれる。こちら側が子どもに対して嫌悪感や恐怖感を抱けば、子どもは笑顔なんてみせてくれない。」 その先生は50代の女性でしたが、不良と言われる「怖いな」と思ってしまうような子どもにも正面からぶつかっていました。 「うっせーババァ」なんて言われて教室から出て行った生徒も、きちんと連れて戻ってきました。 だから、他の女性の先生はナメてかかる生徒たちも、その先生には笑顔で接していました。 その顔は、かわいい子どもそのもの、でした。 今現在、私は当初目指していた学校の先生ではなく、塾の先生をしています。 形は違えど「先生」。 やはり子どもは鏡です。 私が「この子苦手」と思えば、いくらそれを隠して接しているつもりでも子どもは決して笑ってくれない。 でも、ほんの些細な出来事でも、彼らのことを認めてあげたり、何かで一緒に喜んだりすると、私のことを心から慕ってくれる。 「くるみ先生いますか?」なんて私が校舎にいることを確認する電話をしてから、私を目当てに来る生徒も増えてきた。 あの実習がなければ、私は「先生」という仕事に就いただろうか…。 たとえ就いてもすぐ逃げ出したかもしれない。 私にとってかけがえのない経験。 辛いことも、悩むこともたっくさんあるけれど、体力が続く限り、私は今の仕事を頑張っていこうと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.02.21 11:59:44
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