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カテゴリ:お仕事のこと
恐れていた日がとうとうやってきてしまった。
3年9ヶ月に渡ってうちのオフィスで経理を担当されていた Sさんが退職されたのである。 もともと一年近く前から、退職の意思表示をされていたSさんであったが、 決算の仕事が一区切りつくまではと、今日の今日まで会社に貢献されての 円満退社であった。 会社の会計を一手に引き受けられ、毎日遅くまで仕事をされていた Sさんの勤勉さには全く頭の下がる思いであり、 同時にユーモアたっぷりの親しみ深い人柄で、 おいら達にとっては非常に頼れる貴重な存在であった。 そして、以前から日記でもちらっと触れていたのだが、 そんなSさんが築き上げてきた経理の仕事を、 何故か経理の「ケ」の字の知識もないおいらが、 Sさんの後を継ぐ事になった。 Sさん退職後の人材の補充はない為、今自分が抱えている 仕事に加えて、である。 自慢じゃないが、おいら40代にしては 「毛」はふさふさある方なのだが、 そんな事は残念ながら経理の「ケ」の字とは 微塵も関係がないらしく、 Sさんがいなくなった途端に、 数字の集計やお金の管理に悪戦苦闘する事となった。 おいらの今までのフィールドでは、 1+1が1.8だったり、2.1だったりしても さしたる影響はなかった。 しかし経理の世界では、1+1は絶対2でなければならない。 帳簿のバランスがあわなかったとしても、 「そこは見逃しておくれやす」とか 「次頑張りますから」じゃあ済まされないのである。 おいらは、どちらかというと論理的ではなく 右脳で感覚的に仕事をしてしまう人なので、 数字が緻密に整った資料よりは、 棒グラフと文章のレイアウトとか、 巧みな文章表現とかで逃げ切ろうとするタイプ。 おいらが社長なら表紙はこうしたい。 なので、商売の実態がどうなっているかという 肝心な損益の数値よりも、 このグラフの配色が気に入らないなぁ、 このフォントよりは、こっちのフォントにして、 文字サイズも統一して、 なんて事をやっている間に ハッと気がついたらそんな無駄な事に 数時間を費やしていたとか。 月次の会計の報告を作るのに、 何故か文章がエッセイ調になってしまったりとか。 しかも、ビジュアル的に資料が素敵に仕上がった場合や、 ビシーッとファイリングや製本が出来あがった場合、 その数字や内容はガタガタながら、 ものすごいいい仕事をしたように 大きく勘違いしてしまうのがおいらの悪い癖。 そんな失敗ばっかりを繰り返している毎日。 だめよ。こんな事ではいけないわ、 実のある仕事をしなくては、と思いつつも、 なんせ会計や簿記のバックグラウンドのないおいらにとっては、 毎日が緊張と頭痛の連続なのである。 引継ぎしていた当初は、あまりの未知の世界の仕事に 頭の中を数字がぐるぐる回って吐きそうになっていたのであるが、 最近では会計のシステムにアクセスしようとすると、 自己防衛反応で猛烈な睡魔が襲ってくるようになった おいらであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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