ディズニー製作の映画なので、安心してどの年齢層も観られます。子供が見るより大人の方が感慨深いのではないでしょうか。作品のキャッチコピーは素直です。”今のあなたは、あの頃なりたかった大人ですか?”作品の内容をダイレクトに伝えています。
よくある大げさな”大作”とか”傑作”とかいうステレオタイプな表現を使った駄作は多いですから。この作品は傑作とかいう範疇より、感慨深い印象を持たせてくれるファンタジックな現代劇の佳品です。
作品には3人の自分が登場し(3人目は最後まで謎でラストで明らかになります)、タイムスリップで8歳の頃の自分と今の40歳を目前にした自分を中心に物語りは進行します。
人生の成功者だと信じて疑わない男が、少年の日の自分と向かい合うことで、忘れていた本当の自分を取り戻していく過程を描いて、最後はハートウォーミングなエンディングをむかえます。見ている大人自身に深くしみわたるメッセージがあります。
ブルース・ウィリスは、私のイメージではアクション系に思えます。「ダイ・ハード」の印象が強いです。この作品で彼が幅のある俳優である証明しています。
「キッド」製作年2000年