「透明人間」のリメイクと言える2000年製作の映画です。正確にはSFの三大御三家の一人、HG・ウェルズの有名なSF小説「透明人間」のアイデアを現代に移した翻案映画です。
インビジブル(invisible)は「目に見えない」という意味ですが、これは日本向けの題名で英語では「Hollow Man」で、直訳すると「空(から)の男」とでも言ったらいいでしょうか。英語の題名では日本人にピンとこないので日本用に「インビジブル」としたと思われます。「透明人間」ではちょっと古臭く感じられますし、原作の通りのストーリーではないので、題名を変えたたのでしょう。
映画の出来ですが、総合的にはB級だと思います。ただ最近の作品だけにCGの技術で、実験に使われる”ゴリラ”の透明から実際の姿に戻っていくシーンや、自分の体で実験した天才科学者の透明になっていくシーンなどはとてもリアルです。ストーリー面では透明になった科学者が攻撃的でスケベになってしまう、というあまり創意の感じられないものです。CGエンジニアたちの苦労は感じられますが、展開があまり良くないので残念な仕上がりです。大人には物足りないし、子供が見るには生なましくてちょっとエロいのでダメでどっちつかずの映画ですね。創るなら18禁になるくらいに創るか、すごく楽しめる作品にするかした方が良かったのではないかと思えます。まあ見る側は何とでもいえますが・・・。ケビン・ベーコンは「アポロ13」では良かったのになー。
「インビジブル」 「アポロ13」