サスペンスタッチの悪魔物洋画です。
ストーリーは、1962年、アメリカに向けて出航した豪華客船アントニア・クラーザー号が、1100人もの乗客と共に、大西洋で消息を絶ちます。
40年後、海難救助船の船長・ショーンのもとを、ジャックと名乗るパイロットが訪れ、海上に発見した巨大な漂流船の調査を依頼してきます。その船こそが、消息を絶ったアントニア・クラーザー号でした。それに気づかぬ調査クルーたちは、"ゴーストシップ"で様々な怪異な事件に遭遇し・・・。
さて、このゴーストシップ。同じ客船モノならタイタニックより面白い。B級映画だと思っていましたが決してそんなことはありません。朽ち果てた豪華客船のセットも見事だし、その客船が一気に修復していく技術はなかなか見応えがあります。ホラー映画としてもきちんと水準以上のできではずすことが多いこの手の映画としては十分合格だと思います。怖さもそこそこ。
脚本も練られていてゴーストシップになる残虐な経緯は面白いです。昔、ゴースト血のシャワーというタイトルの映画をテレビで観ましたが、あれもあれでなかなか面白かったです。幽霊船モノ映画って思ったより少ない気がする。船を扱う映画はなんといっても金がかかります。ミニチュアとかを使うのでしょうけど、ハイレベルな技術者たちを投入しないとちゃちに見えてしまいます。今回の映画は金がかかっているのでセットも豪華。ミニチュア技術も秀逸で闇の大海原のを幽霊船が漂うシーンもいい雰囲気が出ていました。ただ残念なのは、恐怖の対象が船ではなくてそこに巣くう幽霊になっていることでしょうか。あくまで船が人々を殺すという設定の方が怖いと思居ますが、どうでしょう。船が何かしらの意志を持っていて漂流して入り込んできた人間たちを血祭りに上げるなんて。この映画はそうではなくて実際に悪魔の化身が出てきてしまうからちょっとね。脚本ももっと練り込めば面白くなったはずでしょうに残念です。ですが、それを差し引いても十分に面白い映画ではあります。
○製作年:2002年
○監督:スティーブ・ベック
○出演:ガブリエル・バーン/ジュリアナ・マルグリース/ロン・エルダード/デズモンド・ハリントン他
←ポチっとご協力を。
映画DVD・PC・家電・生活家電・ホビー 情報・感想集トップへ