大雨で閉ざされたモーテルに、行き場を失った11人の男女が居合わせる。そこで起こる連続殺人。生存者たちは疑心暗鬼になりながらも、自分たちに奇妙な「共通点」があることに気づく。それは偶然ではなく、誰かの企みなのか? 予想もできない結末が彼らを待っていた…。
個人的感想は、降り続く雨や光量の少ないモーテルの部屋が演出する「閉塞した悪夢」が秀逸で、観客の不安感をかきたてる。前半はホラー色の濃い展開で目を釘付けにしながら、後半にさしかかると「エッ!そんなのアリ?」というまさかの謎解きを用意。
「ありがちなミステリ」と認識してしまうミステリファンも多いかも。たしかに中盤までは名探偵コナンみたいな展開。一人一人の死体に部屋番号のキーが添えてあるあたりそして誰もいなくなったの亜流版であろう。だが、真相は観客の予想を根本からひっくり返す。「なるほど! そういうことだったのか」と思わず納得してしまう真相。たしかにストーリーの途中ではそれを裏付ける伏線がしっかりと張られている。でも、やはりこの真相は予想できない。勘のいい人なら予想できるのかもしれないが、相当ひねくれた思考の持ち主かな。
だかといって、真相の設定は破綻しているわけじゃない。つまり納得のラストなのだ。まだまだアイディア次第でいろいろなバリエーションのミステリが作れるのだなと感心。
ジョン・キューザック、レイ・リオッタなどの芸達者な俳優が、それに応える形で密度の濃い熱演が見所。
製作年:2003年
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ジョン・キューザック/レイ・リオッタ/アマンダ・ピート/アルフレッド・モリーナ/クレア・デュバル
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