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テーマ:赤毛のアン(148)
カテゴリ:赤毛のアン
土曜日の夜、2ヶ月に1度のオンライン読書会がありました。
今年最初は「アンの娘リラ」。 翻訳者も いつ頃の出版であるかも 読む本は自由です。 私は昨年12月6日出版の松本侑子さん訳のリラを読みました。 「アンの娘リラ」はこの4年で3回読んだのに、読むたび感動します。 4年前の読書会では、村岡花子さん訳で平成20年版。 コロナ禍の中、自由にできない暮らしにリラの時代を重ねました。 次に読んだのは2022年の名古屋での中部読書会。 第一次世界大戦はウクライナ情勢と重なり 辛い内容でした。 そして今回は ウクライナに加え イスラエルとパレスチナ。 一旦始まった戦争は簡単には終わらず 深い傷を残しますね。 女性目線で描かれた「アンの娘リラ」。 野心もない15歳のリラは進学もせず 家庭的なわけでもなく 子ども扱いされていたけど、精一杯の決心で青少年赤十字を結成。 苦しく悲しい話しが多いけれど リラが引き取った赤ん坊・ジムスの エピソードは好き 印象に残ったシーンは?と順番に話すことになり それはもう数えきれないほどあって選べないのだけど、 私はジムスが登場する場面がどれも好きと言いました。 ジムスは リラが赤十字に寄付して貰う品々を集めに寄った家で 2週間前に生まれた赤ん坊で リラが行った時には 母親は亡くなったばかりで、孤児院に入れるしかないと 聞かされます。 リラはその家から赤ん坊のジムスを引き取る決意をして 赤ん坊を入れる籠がないので スープ入れ(Soup Tureen)に 入れて 自宅に運びました。 スープ入れはスープをサーブするための深皿で、これは友人が 津市のティーサロン・ティーコージーで撮った写真です。 ジムスは運の強い、奇跡の男の子です ジフテリア性クループになった時は 突然立ち寄った メアリー・ヴァンスが 硫黄でいぶして助けてくれて 汽車から落ちてもかすり傷だけ、ピットマン夫人の遺産も貰う。 リラは ジムスを戦地から戻った父親に渡すまで育て ジムスと共にたくましく成長していきます。 感動的な、心に残るシーンは沢山あるのだけど この物語にジムスは重要な人物だと思いました 恋人のケンが戦地から戻ってきて リラに呼びかける ラストシーンは 戦争での4年間の2人の思いがあふれて 雄々しく凛々しく日々を送ってきたリラの、末っ子らしい 可愛さがロマンティックで、希望が持てる終わり方で大好き 読書会での皆さんのいろんな発言は 気付きを与えて貰えるので 面白くて 2時間はすぐに過ぎてしまいます。 今回は 古い村岡さん訳の中に 「歯が吹いた」と書いてあるけど何かしら?という質問があり それは今では「歯が生えた」になっているのですが 「村岡さんの故郷の山梨の方言じゃないの?」という人があり 私は「芽吹き」みたいな言い方なのかしらね?というと ネットですぐに「歯が吹く」で調べてくれた人が 「歯吹如来っていうのがあるわ。 口を開けて歯をのぞかせている って説明してあるから もしかして村岡花子さんは 歯吹如来をご存じだったのかもね」 と それぞれの意見が飛び交います。 「歯が生えた」ではなく「歯が吹いた」と訳されたのは何故かな? 昔の村岡さん訳では シュークリームを「かるやきまんじゅう」 と訳してあったりで、苦心の様子がわかりますが その古めかしい言葉が妙に好きだったりもします(*^^*) 松本侑子さんの新訳本で読んだ人達は 読みやすいと好評でした。 次は2ヶ月後。 皆さんのお話しを聞くのが とっても楽しみな読書会です お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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