仙燐眼

私は10年以上も嫌いになってしまった夫と暮らしていた。

この理由には
実家には戻る場所が無かったし、

仕事もうまくいっていたから
生活さえ出来ればなんとかやっていけるだろう
という甘い考えがあった。

婚姻中
思いもかけない友人が次々と離婚していった。

そしてその友人たちは
離婚後に婚姻中とは明らかに変わった生活をし、
とても快適そうに暮らしていたようだったので
少し羨ましいと思うことがあった。


私が離婚後に感じたことは
まず、
やはり自由な意志を持てるという開放感だった。

これは、誰でもそうだろうが、
全てに制約がない。

主婦であるべき姿に
何もこだわりなく生きれる。

反面、私は一人親なので
というのをいい理由にして
好き放題にもしている面もあるかもしれない。

また、
バツイチというのはどうも好奇な目で見られるのは
今の時代でも残ってるようで

バツイチであることを明かすと
「意外と苦労したんだねーー」っても言われる。

確かに苦労はしたのだ。

でも、
そのおかげで
小さい幸せをちゃんと感じ取れる感覚に戻れたのだ。

今は苦労はたくさんあるけれど、
それでも充実感がある。

こんな思いを一言で分かってもらってたまるか、
なんてふしもちょっと実はあるのだ。

昔、友人の離婚後の生活を聞いて
単純に羨ましいと感じていたときよりも
今は、苦労あっても、日々の心の安定があるから
本当に幸せ・何が一番幸せなのかをちゃんと分かってる気がする。

こういう事分かってもらおうなんて
難しいのは当然で。

私も何だか、
経験もしてないうちから
妙な憶測をしたりして
単純に羨ましがったり
何だか失礼だったな、っても思う。


離婚したことを聞くと
なぜ？と離婚の理由を聞く人が非常に多い。

この理由って一言には尽きないって思う。
一番のネックはあるだろう、

浮気
借金
暴力
性格の不一致
姑との折り合い
病気

他

でも、
単に一つの理由ではなく
これらに付随する心の安定性が失われる状況が必ず
あったから。

ようするにコミュニケーションがうまくいかなかった
ということになるはず。

私も同じ。

借金についてのきっかけは大きかったが
それよりも
やはり夫の気持ち、生活でのコミュニケーションのすれ違い

こっちのが一番辛かった。

多分火種は借金だったのだろう。

でも、それよりも前から積み上げてきたひずみのが大きかったのだ。