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カテゴリ:鴉
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鉛筆を手に取り、砂時計をひっくり返す。 砂は波紋を描きながら、やがてなだらかな山を形作る。 せき立てられながら手を動かす。 真白な原稿用紙を前に、途方に暮れるような時にはいつもこうしている。 殊に、これから書くような、極めてかたちを把握しがたい心象については これが一番手っ取り早い表現の仕方だと思っている。 ここまで書いて脇を見ると、砂はもうすっかり下に落ちきっていた。 黒と銀の砂は、彼女が好んで身につける服と髪飾りを思い出させる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.06.15 17:13:00
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