美術館にて
学生の時以来行っていなかった、原美術館に行きました。学生の時は彼氏と二人でいきました。今回はひとりで。ドイツ銀行コレクション展は今一でしたが、無題の12点組の一枚の写真に釘付けでした。夕日色の湖と黒い影の岸と夕空に鳥の黒い影が映る写真。湖に吸込まれそうな程、みつめてしまいました。それから3階の「ゼロの空間」。ここは当初来たまま、ゼロのまま。白いタイルが、そのまま変わらず、時が止まった様にゼロのまま。私は、この場所で以前、写真を撮ってもらいました。ショートカットに白の短いパンツの写真。その空間はそのままで、時が止まったままの様でも、私は、随分変わりました。時間が流れて、時代が流れても、その空間だけ時間からも、時代からも切り離された、別の空間だった様な不思議な感覚。写真の笑顔と今の笑顔とは違う。その当時、先生に「いつも笑っていて、苦労なんかした事ないんだろう?」と言われました。そうだ、ひとりさんの色紙にこんなのがありました。『いつも笑っているとバカに見えるんだろうと思ったら おかしくて よけい笑ってしまった』