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Lake Moraine ~Book Cafe~

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2007.02.09
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阿部看護婦長、またの名を“血まみれのマリア”は心に決めた。
温泉に行こう。雪に埋もれた山奥の一軒宿がいい…。
大都会の野戦病院=救命救急センターをあとに、彼女がめざしたのは?なんと我らが「プリズンホテル」。真冬の温泉宿につどうのは、いずれも事情ありのお客人。天才登山家、患者を安楽死
させた医師、リストラ寸前の編集者。命への慈しみに満ちた、癒しの宿に今夜も雪が降りつもる。


5冊目
浅田次郎作品との初遭遇は実はマンガ! 
痛快極道いえ"悪党”小説(目「きんぴか」でした。
作画は誰かおぼえてませんが、あまりの小気味の良い面白さに
原作者をチェックしてマンガ連載が終わってしばらくしてから
(すぐじゃないところが私ぽっ)原作手にしました。

文面にマンガそのままのリズムと雰囲気が表現されていて
(実際は小説が先でそれをマンガで表現してあるのですが、
perfectと叫びたいほどのコラボグッド)
読みほれてしまったのを覚えてます。

でも2巻目の主人公の一人ピスケンと血まみれのマリアこと
阿部婦長のせつないというか相容れない恋のありさまに
それ以上読みすすめることができなくて3巻目に
手が伸びなかったことを思い出しました。

今度1~2巻読み直して3巻目も購入しよう。
 さてそんな昔のことを思い出させてくれたのが
”プリズンホテル(3)冬” 

その阿部婦長が傷ついた心を癒しに 
我らが(行った事無いですが)温泉
奥湯元あじさいホテル”にご宿泊!+冒頭の内容説明の訳ありの宿泊客! 

おなじみしょうもない小説家木戸幸之助、仲蔵おじにホテルの従業員の面々!
 前2作同様 わっはっはスマイルと大笑いするなかに
ほろりとするシーンを期待していたのですが、

今回はあっちもこっちもせつない話ばかり号泣
季節が冬だからでしょうか 生きてる という重み喜びが
登場人物のそれぞれのエピソードの中に語られます。

いじめを苦に自殺を思い立った少年とその凍死しかかった少年を
拾った登山家の風呂場での言葉のザイルの引き合いや、

マリアと鎮痛治療ゆえに患者を安楽死させた平岡医師との
惹かれあって必要としあっているのに相容れない
でも認めている互いの考えがもたらす溝をはさんで
向き合う姿に涙腺がゆるみっぱなしでした。

吹雪の中に閉じ込められるかのように、
人生にっちもさっちも行かなくなる時や
辛くて辛くてすべて投げ出したくなる時、
縮こまっていてもかまわない。 

心臓さえ動いてればきっと暖かいものに触れられる。
何を暖かいと感じるかは、
それが本当に暖かいのか信じるかは自分で決めろ 

エンディングで登山家がふるうハンマーの音がそんな風に聞こえました。 
でも木戸先生、清子が意識を回復したら誓ったようにもう一度
彼女にしっかり言葉をつむいでね。お父さんのように。





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最終更新日  2008.08.02 19:35:31
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