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カテゴリ:本の感想 作家別-あ行
勝ち残り生き残るたびに、人の恨みを背負わねばならぬ。それが剣客の宿命なのだ剣術ひとすじに生きる白髪頭の粋な小男・秋山小兵衛と浅黒く巌のように逞しい息子・大治郎の名コンビが、剣に命を賭けて、江戸の悪事を叩き斬る田沼意次の権勢はなやかなりし江戸中期を舞台に剣客父子の縦横の活躍を描く、吉川英治文学賞受賞の好評シリーズ第一作。 20冊目 5月4日読了 TVの風林火山が結構おもしろくて、久々時代小説も読もうかと本屋で思案して、そういえば池波正太郎は恐れ多いことにエッセイしか読んでいないことに気がついたので評判の高い「剣客商売」を購入。 ちなみに今も記憶に残っているエッセイは”映画を見ると得をする” 物語の導入や効果的な台詞や演出方法など素人にも分かりやすい説明でいて解説書ではない!その知識、蘊蓄の豊富さ、文面からは作者のダンディ振りがかいまみえる本でした。 本作も芝居のように小気味よいテンポで物語がすすんできます。主人公は小柄で唖然とするような人脈を抱え、恐ろしく剣の腕がたつエロ爺い(褒め言葉)と、その父親とは対照的な堅物息子の剣客親子。 剣客って意味も対してよく分からなかったのですが、読み始める当初はてっきり親子して剣の腕を頼りに護衛のような商売をするのかな?とおもっていたのですが1巻目では剣の修行から戻ってきた息子が独り立ちして道場を開き、とっとと隠居した父親は息子よりも若い新妻を迎えつかずはなれず息子の姿をみている。この"つかずはなれず”は絶妙で子を心配する父親の気持ちと、息子ながらも剣客と言う人の恨みをかう非道の道を歩んできた先達の立場のはざまで反問する6話目の短編"まゆ墨の金ちゃん"(なんて素敵なネーミング)でじっくり描写されています。 正直 最初読んだときは評判ほどにおもしろいとは思わなかったのですが、 今 感想書くのにパラパラと読み返すと、、、面白さがじわじわと ぽつぽつと続きをよんでみることにします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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