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カテゴリ:本の感想 作家別-あ行
2013年の未来都市“NO.6”。人類の理想を実現した街で、2歳の時から最高ランクのエリートとして育てられた紫苑は、12歳の誕生日の夜、「ネズミ」と名乗る少年に出会ってから運命が急転回。どうしてあの夜、ぼくは窓を開けてしまったんだろう?飢えることも、嘆くことも、戦いも知らずに済んだのに…。 22冊目 あさの作品はバッテリー、The Manzaiと読んでいますが、このNo. 6シリーズも二人の少年の出会いから物語がはじまります。12歳の誕生日 住宅街を直撃した台風を最高のプレゼントと喜び、テンションを目一杯上げて紫苑は窓を開け放ち、そして「ネズミ」と出会います。 それはまさしく運命の出会い エリートの道を約束されていながら、「ネズミ」との出会いにより社会の下層へと転落しいく紫苑。 台風ハイになって都市の管理環境システムの作動を止めて窓を開け放って大声で叫ぶ初登場シーンから、彼が脆弱さからはほど遠く甘ちゃん(byネズミ)だけど強い意志を持った人物であることがわかります。そして通称(本名?)の名にふさわしい生存本能、能力を思う存分みせつける「ネズミ」の圧倒的存在感。 面白いからか読みやすいからか、多分その両方であっという間に読了 完全とうたわれる理想都市(ユートピア)、厳しい管理体制化の市民生活、エリートからの転落、逃亡生活と設定は小説、映画、漫画と使い古されているものではあるのですが 決断すること、生き残ろうとする意志の意味など、我が身に問いかけるような言葉の重みが伝わってきます。 物語はまだまだ序曲にすぎないのでこれからどんな話が展開するのか楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.05.12 21:37:58
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