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カテゴリ:本の感想 作家別-あ行
2017年。聖都市「NO.6」を追われた16歳の紫苑がはじめて目にする外の世界、そして現実。ぼくは今までいったい何を知っていたんだろう?何を見ていたんだろう?ネズミと暮らし始め、懸命に生きようとするが、「おれとNO.6、どちらを選ぶ?」と問われた紫苑は…。加速する運命が二人を襲う。 30冊目 あさのあつこ作 No. 6 2巻目です。感想書く前に1巻目の感想読み返すと ほとんど同じことしか思ってません。 読みやすさ面白さは変わらず満足 同時に話の運び、主人公達の造形に抜群の安定感がありすぎてスリリングな話なのにせっぱつまった感情がもてません。けなしてません。ほめています。3冊目の文庫化をゆっくり待てるってことです。(単行本の方に手を出す気皆無) 1巻で逃亡者となりNo.6を追われた紫苑は西ブロックと言われる貧困、飢餓、犯罪に喘ぐ街でネズミと一緒に暮らし始めます。 人をみたら泥棒と いうよりむしろ追いはぎ、人殺しと思えと教訓にしなければならない環境化の中、No.6という無菌状態の街で育った紫苑は生来の人の良さも手伝い、他人をはなっから信じ込む 天然ぶりは向かうところ敵なし状態でその紫苑に振り回されるネズミの頭をかかえる姿が微笑ましいです。 まあ、暴漢に襲われそうになった紫苑をあえてほっておいたり、きつい言葉で諌めたりはするのですが、「どうせ土壇場で手を差し伸べてあげるんでしょう君」と呟いている不気味な読者ここに一名。 紫苑に「君に惹かれている」とストレートに愛の告白(えっ)を言わせてしまうネズミも自分の持ち場に帰って来て一層冷静さ非情さ冷酷さを そして情の深さを思いっきり披露してくれます。 他者からの視点であ~だこ~だ言葉を並べて人物描写するのではなく話の流れや独白で人物に肉付けがされていくのが流石だなと思いました。紫苑、ネズミどちらも魅力的。 紫苑のお母さん、火藍(からん)や紫苑のGF沙布 女性陣も少ししかでないのですが存在感があるのが同性としては嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.07 00:48:37
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