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カテゴリ:本の感想 作家別-あ行
品川台町に住む鍼医師・藤枝梅安。表の顔は名医だが、その実、金次第で「世の中に生かしておいては、ためにならぬやつ」を闇から闇へ葬る仕掛人であった。冷酷な仕掛人でありながらも、人間味溢れる梅安と相棒の彦次郎の活躍を痛快に描く。「鬼平犯科帳」「剣客商売」と並び称される傑作シリーズ第1弾。
34冊目 そういえば必殺シリーズ映画版にて復活!というニュースがちょっと前に流れていたと思いますがその本家本元です。 でも脳内の映像変換は梅安=緒形拳、元締め=山村聡、林与一の西村左内はどこ~「いないよ~」 (あぁ~古い古すぎる話題ー自分の歳が痛い)っとTVシリーズの方に思考がむきますが ここでは元来、仕掛人とは単独で行動するもの。殺人の依頼人は"起こり”と呼ばれその依頼を受け殺し屋の采配をする顔役が"蔓(つる)" そして殺しを請け負うのが"仕掛人” ドラマと違うのは殺しを依頼する側の視点がすっぱりと切り取られていて本来”仕掛人”は 起こりの内情は知るべきではなく、”殺しの理由”は蔓が調べるものでありその蔓からの依頼には全幅の信頼をよせることが定石とされています。 ただ、その蔓からの依頼も話がすすむうちにどうにもきな臭いものというかもっとしっかり調べてから依頼しろっとつっこみたくなる展開もでてきて、気がつくと梅安先生、独自の判断で依頼以上いや依頼からそれて仕事しています。 どうも私にとって池波作品というのは絶対面白いだろうという思い込みが強すぎるのか、読み始めた時はあんまりのらず頁の進み具合がスローになってしまうようです。後からじんわりと面白みは湧いてくるのですが この作品も短編5編”女ごろし””殺しの四人”あたりではたんたんというか話が殺伐としすぎていてどうにも感情移入ができなくてしらけた雰囲気がただよってきましたが 三編目の”秋旅二人旅”のあたりから同業者の彦次郎との関わりが深くなってくるあたりから存在感が深まってきて面白みが増してきます。続けてシリーズ読んでいくのかというとう~んと思案してしまいますが 精神年齢がおこちゃまなんでしょうか、記憶に深くのこるのは梅安が彦次郎と一緒に食べる数々の旬の食材を生かした料理の数々。凝った料理がでてくる訳じゃなく本当に手料理といったものばっかりなんですが、、とってもおいしそうでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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