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カテゴリ:本の感想 作家別-あ行
夜更けの留置場に現れた、その不思議な老人は六尺四方にしか 聞こえないという夜盗の声音「闇がたり」で、遙かな昔を物語り始めた―。時は大正ロマン華やかなりし頃、帝都に名を馳せた 義賊「目細の安吉」一家。盗られて困らぬ天下のお宝だけを 狙い、貧しい人々には救いの手をさしのべる。義理と人情に命を賭けた、粋でいなせな怪盗たちの胸のすく大活躍を描く傑作悪漢小説シリーズ第一弾。 4月末入院してた頃に読んでた本の感想を今頃、、、 ずいぶん前に漫画化されていて知った浅田次郎作 天切り松シリーズ同じ経緯の”きんぴか”と 比べて こちらは内容は面白いのに なにかしらテンポが悪くのらないな~と感じていて 原作はきっと 歯切れがいいのだろうと期待していたのですが 、、、、同じく ちょっとリズムにのれませんでした。 ただ 暇つぶしというか お願いされてというか わざわざ 留置所に入れてもらって 昔がたりをする老境に入っている松が 話をしている時代はバブルもはじけたころで 本題の話の内容は明治、大正期ということを考えると このテンポで いいのかなと納得もしました。 闇がたり:六尺四方から先へは届かない (仲間内しか聞こえない)夜盗の声音 とか 中抜き:財布の中身だけをぬきとって 財布は相手に返す極上のスリの技 ゲンノマエ:帯にはさんだ紙入れを真正面から抜取る技 ー玄人も気がつかないから 玄の前(げんのまえ) 天切り: 屋根の瓦をはずして天井裏から棟木づたいに 忍び込むこと なんて すり、盗みに関して 職人技の 言葉を学び 義理も人情もどっぷりある 味わい深い時代のお話を堪能しました。 ♪ちゃんちゃん♪ 博打うちのしょうもない父親のせいで 姉は郭(くるわ)に売られ、自身は夜盗の所にあずけられた 少年の松が 人情あふれる親方、兄貴分のなかでそだって いき 姉を捜しもとめて ひょんなことから友人を得て さらにその友人や兄貴分のつてに助けられ つかの間の再開の結末には涙しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.06.02 23:10:12
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