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カテゴリ:本の感想 作家別-は行
お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ごはん。寝込んでばかりのぼっちゃんが、えっ、今日はお代わり食べるって? すべてが絶好調の長崎屋に来たのは福の神か、それとも…(「茶巾たまご」)、世の中には取り返せないものがある(「ねこのばば」)、コワモテ佐助の真実の心(「産土」)ほか全五篇。若だんなと妖怪たちの不思議な人情推理帖。シリーズ第三弾の、始まり始まり! 5月に読んでいて感想あげてなかったしゃばけ第三弾 読書ノートにメモ書いてたの見つけました。(いまごろ) シリーズ三作目 話のすじだてもこなれていて安心して読めます。 ただ、それぞれの事件での発端があまりに稚拙な理由で殺人と いうのがちょっと多用されている気もしますが 反面一昔前なら そんなことで人を殺めるかい とつっこめたのが 今では現実世界において実際に起きているのが悲しいことです。 短編五編 ひとつひとつのお話はそれぞれ味わいが合って 楽しいです。 「世の常にしたがって 放蕩息子になろう」 とがんばる若旦那の成長していく姿もかわいいです。 そのなかでも 2巻の仁吉の恋物語につづいて 佐助の物語となる「産土」が秀逸でした。 語り口もことなり おどろおどろした雰囲気の中に ほんのりとしかけもあって このシリーズに厚みをもたせています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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