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Lake Moraine ~Book Cafe~

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2010.04.07
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同名の 森田芳光監督 豊川悦司、天海祐希出演の映画に
触発されたというより

TVアニメ版「空中ブランコ」をみて
 がぜん興味をもちだした 奥田英朗作品

アナーキーな父親と その父親に心酔する母親
その予測不能な行動に翻弄される小学校高学年の
息子二郎の視点から物語は語られます。

実力行使はしないけれど「学校なんぞに行かなくていい」と
のたまい、公的権力には これでもかと噛み付く父親、
 その父親の舌鋒は 二郎の通う学校にまで向けられ、
恥ずかしいことこの上ない日常に加え
 不良中学生からはゆすりの対象とされ
しまいには 過激派の活動にまで巻き込まれる始末

そんな迷惑このうえない振る舞いを行う父に
 「もうやめてよ~」と嫌いながらも
家族としての繋がりには反感をもたず 

それなりに小学校生活を満喫している
描写は生き生きとしていて

”カツアゲ”に対して
助力を申し出る大人達に 
「子供の世界では 大人は全員無力なのだ」と
心の内で
 つぶやく姿には ついうなづいてしまいました。

(哀しいかな 自分のバックを盾に 腕力を剣にして
 金をゆする中学生というのは 大人の思考能力の範疇外、、)

 色々 追いつめられる中 無い知恵をしぼりつつ
 友達の助言も求めたり
 状況を打開しようとする二郎の姿が印象に残るのが
 上巻ならば

言っていることは 筋がとおっているようでも
誰かれかまわず 噛み付いて かつ 
家の大黒柱としての役割をはたして
いなさそうな いらつきすら覚えた
父親の変貌、活躍が下巻で披露されます。

紆余曲折を経て 
家族そろって
沖縄に渡ってからの
自給自足の生活を営むエネルギッシュな姿に
父親の株は急上昇!

クライマックス 父が息子に伝える言葉には
ぐっときました。

奥田作品は とっても非常識だったり
理不尽なことが マシンガンのように
おこり読んでいるこっちも翻弄されますが
 根底にしっかりと ことの道理が
一本通っているのと

あまりの勢いに 「まっ いいか!」と
爽快感が残るのが 楽しいです。





【内容情報】(「BOOK」データベースより)
小学校6年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。誰が聞いても変わってるという。父が会社員だったことはない。物心ついた頃からたいてい家にいる。父親とはそういうものだと思っていたら、小学生になって級友ができ、よその家はそうではないことを知った。父は昔、過激派とかいうのだったらしく、今でも騒動ばかり起こして、僕たち家族を困らせるのだが…。
―2006年本屋大賞第2位にランキングした大傑作長編小説。




【内容情報】(「BOOK」データベースより)
元過激派の父は、どうやら国が嫌いらしい。税金など払わない、無理して学校に行く必要なんかないとかよく言っている。そんな父の考えなのか、僕たち家族は東京の家を捨てて、南の島に移住することになってしまった。行き着いた先は沖縄の西表島。案の定、父はここでも大騒動をひき起こして…。―型破りな父に翻弄される家族を、少年の視点から描いた、新時代の大傑作ビルドゥングスロマン、完結編。






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最終更新日  2010.04.07 19:45:49
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