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カテゴリ:本の感想 作家別-や行
ちまちまと読んでいた 陰の季節 読了
前述のように舞台は警察なれど 登場する部署は 警察内部の人事を担当する警務課 警察官の賞罰について調査する観察課 議会対策を職務とする秘書課 と すべて 警察内部に視点をむけている部署ばかり 扱われる題材は もちろん特殊でしょうが 大規模な犯罪ではなく むしろ一般の会社内でも おこりうるであろう 人事異動 内々での不始末の処理などなど 「宮仕えってつらいよね」という言葉が 警察機構の中にあるがゆえに さらに重苦しい 人間ドラマをあぶり出していました。 そんな中でも 同僚、同期同士、家族など 組織にがんじがらめになり 力関係も 時に 匂わせながら 人と人との結びつきも きちんと描かれている所が ほっと 息を抜くことができて この作品の魅力の一端となっていたと思います。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第1弾。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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