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カテゴリ:本の感想 作家別-あ行
どんよりした天気の日曜日の午後 まったりと
久々図書館に足を運んだ時に 借りた 小野不由美著 くらのかみを読みました。 2003年から発行されている児童向け書籍シリーズ ミステリーランド第一回発刊作品のうちの一冊 跡目相続のために本家に呼ばれた親戚達が 一同に会した大きな屋敷の中 親に連れられてきた子どもたちは、 親達が話し込んでいる間 屋敷の蔵の中で「四人ゲーム」をしている所から 幕があがります。 「四人ゲーム」名が表すように 遊ぶ子どもたちの頭数は四人 ところが ゲームをすすめていくうちに 不可解なことに 四人しかいなかったはずの 子どもは五人に! しかも自分を含め 全員 この”あそび”を する前から ”いた” としか思えない。 こうなれば大人達に 増えた”一人”は誰なのかを 指摘してもらおうと母屋に戻ると 大人達の方でも食事に毒草が混じっていて 食中毒を起こして大騒ぎに 大昔に行者の恨みに祟られ、また蔵の座敷童に 守られてもいるという曰く付きの本家の跡継ぎを めぐっての度重なる不可解な出来事! 故意によるものなのか それとも怪異なのか?! この本家にまつわる謎と親の窮地を救おうと 子どもたち(従姉弟同士)は少年探偵団を 結成し調査を開始していきます。 中盤での 度重なる不可解な出来事は はたして人の悪意なのか ”祟り”にまつわる怪異なのか どちらとも言えて、どちらとも言えない 話の盛り上がりは 著者の技量の見せ場で 読んでいて わくわくしたり ぞくぞくしたり さすが 小野主上! ただ、結末は ちょっと中途半端すぎた気がしました。 怪異にせよ、事件にせよ、 物事が常に全貌をあらわすわけではないという スタンスは良いとおもうのですが、 子どもたちが推理したり 確かめたりしたことによって 解明できたことが 話の伝記性や人の心の深淵を うやむやにしてしまったような というか ミステリーとしての 納得感を粉砕された気分になりました。
【内容情報】(「BOOK」データベースより) 「四人ゲーム」。まっくらな部屋の四隅に四人の人間が立ち、肩を順番に叩きながら部屋をぐるぐる回るゲームだ。とうぜん四人では成立しないはずのゲームを始めたところ、忽然と五人目が出現した!でもみんな最初からいたとしか思えない顔ぶればかり。-行者に祟られ座敷童子に守られているという古い豪壮な屋敷に、後継者選びのため親族一同が呼び集められたのだが、後継ぎの資格をもつ者の食事にのみ毒が入れられる事件や、さまざまな怪異が続出。謎を解くべく急遽、少年探偵団が結成された。もちろんメンバーの中には座敷童子も紛れこんでいるのだが…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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