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ひつじの日常

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2009年11月24日
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カテゴリ:住まいの設計
家を建てようと計画している方からのご相談がありました。

お父上が元大工さんで、工務店もお知り合いにお願いするし、プランもお父上と決められるので私の出番は無いのですが、相談にだけのっています。

今回の質問は「通し柱は105角ではダメかな?」と言うもの。私がプランを図面化する際に「凡例」(はんれい)に通し柱:120mm角としてあったのを見て、お父上から疑問が出たそうです。

答えを先に言うと、これは法律的には「OK」です。

構造的にどうなのか、とか施工上どうなのか、という検討は求められていないので最終的にそう回答したのですが、正直 最初は「えっ?」と思いました。

通し柱は120mm以上を当たり前のように計画してきており、最近は150mm角で建ててもらったり、もっと太くしようとさえ考えていたからです。

でも、そう言えば 法律って材料のサイズまでは規定していなかったような・・と思い、調べてみたところ、通し柱の太さを示した法律は確かにありませんでした。

長く仕事をやっていると、法律や各種規定に抵触しないように「自分の基準」が自然と出来てくるのですが、だからと言ってその基準となる法律を失念してはいけないですね。反省です。

と言ってやはり今後も在来木造で計画する以上は通し柱は太くしていくつもりですが、そのことでお客様に過剰な金銭的負担を強いることはしたくありません。

色々な工法を試してみながら、お客様の予算に合って、尚且つ構造的にも安全な建物を計画して行こうと思います。

自分で決めたルールに知らず知らずのうちに縛られながら仕事をしているとどんどん創造性が失われて行きそうですもんね。


ところで、通し柱って一般にはどうなっているのでしょう。

住宅金融支援機構が調査した平成19年の報告書によると、「フラット35」利用者に限った内容ですが、79.8%が120mm角(4寸角)で、9.5%が105mm角(3.5寸角)でした。ちなみに「通し柱がない」と言う建物も7.7%ありました。認定工法や金物の工法などでしょうか。

地域別では東海地方は84.5%が120mm角(4寸角)ですが、北海道は84.0%が105mm角(3.5寸角)となっています。北海道は断熱や気密を高めるのに柱サイズが統一されていたほうが都合が良いのでしょうか・・全国的にも北海道だけ105mm角の通し柱が圧倒的に多く使われています。

通し柱の材質では、全国平均で52.9%が無垢(むく)材で、46.4%が集成材だそうです。ここでも北海道は極端で、集成材が100%でした。東海地方も54.3%が集成材で、今は無垢材よりも集成材のほうが多いのですね。

続いて通し柱の樹種ですが、全国平均で「ヒノキ」が33.8%、「スギ」が31.6%で拮抗しています。東海地方ではやはりヒノキの人気が高く、通し柱の52.9%がヒノキだそうです。

集成材はどうでしょう。東海地方では、15.1%が「ベイマツ」、10.1%が「レッドウッド」、4.2%が「ホワイトウッド」という結果だったそうです。

ところで、報告書にも留意するよう書かれていますが、全回答2530件中1210件(47.8%)の家で「樹種不明」と回答があったようです。

これは問題です。家を建てる際にどのような樹種で計画するか仕様が決まっていないということです。構造材料を何にするかに無関心では安全な家づくりが出来ないのではないでしょうか。

建築業界は責任を持って家づくりをしていかなければいけないと思います。(通し柱が120mm角だと思い込んでた人間が言うのもなんですが・・・・・。)




完成見学会のご案内

スギとしっくいの家

通し柱は150mm角のスギです(#^_^#)

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最終更新日  2009年11月24日 10時58分30秒
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