テーマ:家を建てたい!(9924)
カテゴリ:暮らし
住宅の新築やリフォームでお打ち合わせをすると、最近はご夫婦で参加されるのが普通になりました。 昔 15年前とか20年前は、奥様だけの打ち合わせで、ご主人は妻にお任せ というケースも良く有りました。 私自身が勤めの時代だったので、そういうやり方で設計を進める事務所の文化もあったでしょうし、社会全体がそうだった面もあると感じます。 それに対して 最近はご主人が家づくりに積極的に参加して下さるようになりました。 少なくとも私が独立した事務所を構えてからこの15年は、私の打ち合わせスタイルもあるのでしょうが、必ずご夫婦、家族が一緒に打ち合わせに参加してくださいます。 外観やインテリア、設備などに男性も関心を持ち、家族を大事にしている様子が打ち合わせでも十分感じられるのです。 ただ 男性が「生活」や「暮らし」に興味が有るかというと やはり奥様ほど理解していない方が少なからずいるように思います。 もっとも そのご家庭の役割分担というものがあるでしょうから、生活する上での諸々に対して家族内で関心の濃淡があることは 当然といえば当然でしょう。 それにしても と思うケースがままあるので、家事は「作業」なのか「暮らし」なのかということについて考えてみたいと思います。 打ち合わせをしていて ちょっとどうかな と思うことは、 私達男性が 家づくりというイベントに高揚して 妻に任せている分野にまで口を出すことです。 夫は言います。 結構家事は手伝ってますよ。 奥様が横で笑います。 家事の内容は洗濯をする、掃除をする、食器を洗う など その家族によって様々ですが 実は奥様は満足していません。 洗濯というのは、奥様からしてみれば 洗濯機に洗濯物を入れて洗剤を入れてスイッチを押すことではなく、 洗い上がった衣類を干し、乾いた衣類を集め、衣類をたたみ、それぞれの場所に収納するまでのことを言います。 ついでに言えば回収したハンガーを所定の場所に戻しておく作業も付随します。 食器を洗うという仕事は、奥様からしてみれば 食器洗浄機に食器を入れて洗剤を入れてスイッチを押すことではなく、 洗い終わった食器を食器棚の元の場所に戻しておくまでの事を言います。 お茶碗の糸底に乾燥しきれずに残った水気も拭いて収納しなければ奥様の合格点ももらえません。 ご主人は、おうおうにして 衣類の収納先が分かりませんし、食器の置き場所も頭に入っていません。 そのこと自体はそれぞれのご家庭のことなので私達建築士があれこれ言うことではないのですが、 分かっていないことに意見を出されますと・・・・・・ 奥様が不機嫌になります。(^_^;)。 建築士が一緒にいるので喧嘩にはなりませんが・・・ やっぱり まれにケンカになります。(T_T)。 建築士としても、家族がプロジェクトの途中で険悪になるのは困るので、あまり家事を手伝っていないと自覚されているご主人は気をつけて頂けると宜しいかと思います。(*^_^*)。 また、男性は、家事の不満や暮らしの問題に対して ハードウエアで解決しようとする傾向があります。 例えば洗面脱衣室での衣類の置き場所や汚れ物の置き場などを、建築的に解決しようとしてあれこれ意見を述べられるのですが・・・・・ それまでの経緯によっては 奥様の怒りの火に油を注ぐことになります。(# ゚Д゚)。 奥様はお金がかかる工事や全自動の最新設備が欲しいのではなく、 ご主人に手伝ってもらえば解決する程度の問題だと考えている可能性があるのです。 生活や暮らしは、家族のそれぞれが関わりあうことで豊かになる と考えています。 役割分担もあるでしょうが、 ちょっと手伝おうか と一言声をかけるだけで、誰かの強いられた「作業」が、楽しい「暮らし」の一部に変わるはずです。 家族が暮らしや生活というものに もう ほんのちょっと自覚的であれば、 満足、納得の家づくりになるのではないかと常々考えています。 加藤一高建築設計事務所 http://kato-kazutaka.com/ (FB) https://www.facebook.com/kato.kazutaka.nagoya.japan 丹羽かずたか (FB) https://www.facebook.com/profile.php?id=100004948120484 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年03月29日 11時01分23秒
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