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神奈川歯科大学横浜クリニック内科の五十嵐久佳氏が第12回国際頭痛学会で発表した、コンピュータ会社の社員を対象とした調査によると、


過去１年間に片頭痛を経験した人のうち
　　・ 片頭痛で仕事の質が下がった人が８割
　　・ 片頭痛のために仕事を休んだり早退していた人は４割

片頭痛で生活や仕事に支障を来たしている人
　　・ 800万人以上
　　・ 生産性の低下など経済的損失は推定年間3000億円

五十嵐氏はコンピュータ会社社員を対象に定期健診時に頭痛についての質問表を配布し、その実態を調査した。回答したのは1267人、うち男性が8割を占め、年齢別では30歳代が半数を占めていた。

これまでに頭痛を経験したことがある人は、
　　・ 男性では半数強、
　　・ 女性では７割

過去１年間に片頭痛を経験した人は
・ 男女とも40歳代が最も多い
・ 男性の9.9％、
・ 女性の15.3％を占め、

男性での割合が一般の平均値よりも高いことから、「ディスプレイなどを使う環境やコンピュータシステムの開発に従事する人の素因が片頭痛の高罹患率に関係しているのかもしれない」と五十嵐氏は述べている。

また片頭痛がある人のうち、
　　・ みのために仕事の質を下げたと答えた人は78.4％
　　・ 頭痛のため仕事を休んだ、あるいは早退したと答えていた人も38.2%
　　・ 勤日数の平均は2.8日

一方、過去１年間に緊張型頭痛を経験した人は全体の約３割を占めていたが、
それによる仕事の低下を訴えた人は61.1%と、片頭痛に比べて低いこともわかった。

社内診療所を受診していない人
・ 片頭痛では７割、
・ 緊張性頭痛に至っては９割

片頭痛があっても受診しなかった理由は、
１：「夜間の休息で回復した」ためが最も多く半数を占め、
２：「市販薬で効果があった」が40%、
３：「我慢した」が25%だった。

片頭痛の治療法を尋ねると、
１：休息が66％、
２：市販薬が55％で、
３：処方薬は5％と低かった。

このことから「片頭痛に対する適切な治療を知らず、痛みを我慢している現状を示している」としている。早めに医師の診断を受けましょう。
【国際頭痛学会速報】
コンピュータ会社社員の片頭痛経験者、８割が仕事の質低下を経験
[2005.10.14 nikkeibp　掲載]

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