パケ・ホーダイの落とし穴
携帯でフルブラウザを使うようになって、必然的にパケ・ホーダイを契約した。詳しくない方のために補足すると、パケ・ホーダイは、NTTドコモのパケット定額プランで、月額3,900円(税抜)を支払うと、パケット通信が使い放題になるというものだ。フルブラウザを利用したり、画像や動画をダウンロードしたりするようになると、従量制よりも割安になる。というか、従量制では、「パケ死」が怖くて、おちおち使えない(笑)しかし、パケ・ホーダイには落とし穴が4つある。(1)基本プランがプランM以上でないと契約できないこと。(2)ノートPCなどを接続したパケット通信は対象外であること。(3)デュアルネットワークでmova時のパケット通信は対象外であること。(4)通信が遅くなることや接続しづらくなることがある(らしい)(1)基本プランがプランM以上でないと契約できないこと。基本通信料の安いプランでは、パケ・ホーダイを契約することができない。最低でもプランM、つまり、月額6,600円(税抜)を払わなければならない。この基本プランMには、無料通信分が4,000円も付いてくるのだが、私のようにあまり通話をしない人間によっては、月に4,000円(1日平均4分間くらいの通話に相当)は、とても消費できない。2ヶ月は繰越できでも、そもそも使わないのだから、仕方がない。(2)ノートPCなどを接続したパケット通信は対象外であること。では、余った無料通信分を何で使うかと言うと、まず考えられるのが、この「ノートPCなどを接続したパケット通信」になる。ところが、その場合のパケット通信料0.02円(1パケット)が、また微妙なのである。4,000円をこの0.02円で割ると、20万パケット、1パケットは128バイトであるから、25.6MBの通信ができることになる。文字に換算すると、全角で1280万文字になる。もちろん、制御符号などがあるから、まるまる1280万文字使えるわけではないが、メール送受信に使うだけなら十分すぎる。しかし、Webサイトをブラウズするとなると、画像がどの程度の容量か読めないので、ちょっと不安になる数字である。(3)デュアルネットワークでmova時のパケット通信は対象外であること。もうひとつ、パケ・ホーダイ対象外なのが、デュアルネットワーク契約をしている場合にmovaに切り替えている間のパケット通信である。こちらは、割引がまったくないので0.3円(1パケット)となり、ちょっと使えばけっこうな通信料になる。しかし、残念と言うのもなんなのだが、最近はFOMAのサービスエリアが整備されてきたので、movaに切り替えるケースがどんどん減ってきたのだ。旅行などに行った時まれにFOMAでは圏外という場所があること、月額300円で済むこと、などの理由で契約を続けているが、もうそろそろやめてもよいかと思い始めている。実際、最近切り替えたのは、圏外という理由ではなく、FOMAを充電している間だけであった。最近では、あまり使わないので、いざ使おうと切り替えるとバッテリー残量僅少ということもある。(4)通信が遅くなることや接続しづらくなることがある(らしい)公式サイトでも「ネットワークの混雑状況によっては、パケ・ホーダイを適用しない場合に比べて、通信が遅くなることや接続しづらくなることがあります。また、一定時間内に著しく大量なデータ通信があった場合は、その通信が中断されたり、それ以降一定時間接続できなくなることがあります。 」という注意書きがあるが、使った感じでは、「そう言えば…」くらいにしか実感がない。すべての元凶は((4)を除くと)「基本通信料の安いプランでは、パケ・ホーダイを契約することができない」ということに尽きる。たとえば、いちばん安いプランSSであれば、月額で3,000円も安く利用できる。この場合でも無料通信分が1,000円もついているので、メールやWeb中心の使い方なら十分使い物になると思う。(繰越分をファミリー間で分け合えるから、多少オーバーしても問題ない。たしかに、(1)を認めてしまうと、誰でもパケ・ホーダイを利用するようになり、通話系とデータ系が分離できていない現在のNTTドコモのネットネットワーク環境では、通話系にまで影響が及びかねない。現在でさえ、(4)で書いたようにパケ・ホーダイ利用者の優先度を下げることにより、全体への影響を抑えているらしい。利用者の多いNTTドコモの泣き所かもしれないが、現にauでは、プランに関係なくパケット定額プランを使えるのだから、やはり不満に思うのは否めない。ここは他力本願だが、ナンバーポータビリティ開始でauがさらに利用者を増やすことより、NTTドコモが(仕方なくだとしても)改訂に踏み切らざるを得ない状態を作ってもらうしかない。「auが頑張ればドコモユーザが喜ぶ」である(笑)