soul-eye

２００６．５．５
これは俺が石巻に参上した記念すべき日だ。

今回のＧＷには、俺にしては珍しく二つの目的があった。
ひとつは海の日差しを浴びること。これは、八戸や仙台で暮らしていた俺には、盛岡の日差しが、いくら晴天といっても曇天にしか感じることができず、セロトニンの野郎が「もっと光を」というので。
もうひとつは、細谷十太夫を調べることであった。
本ではさっぱりイメージが合わず、その土地に行って感じるしかないなと思っていたのだ。

この二つを統合したのは「石巻」だった。

俺はこれまで自分が住んでいたところが戊辰戦争に関係する観光地であったために、自分から出かける必要がなかった。だからこうした調査のために自分から出かけたのは初めて。
相棒は小学校の頃からの友人、よっちゃんだ。
俺はＧＷ一日自由時間を貰い、相棒とともに石巻へ向かうことになった。
「よく旅行とかするのか」
よっちゃんは真面目人間だ。
実は出かける前に俺が「住吉公園」と「青葉神社」という情報しかないので、相当旅行慣れしていると思ったようだった。
対して俺はビックリ人間だ。移動するだけで何かが起きる。
よっちゃんは帰省してくる俺の話を、法螺吹き男爵の大冒険位にしか思っていない。
「旅行はしたことないなあ」
との俺の答えによっちゃんもびっくりだ。
よっちゃんのあまりのビックリ顔に、俺もよく考えると結構旅行はしているが、先の観光地に住むことが多かったのと、その土地の人間と語り合わないと違う土地に行った気がしない俺の性質が、そういった回答を導き出したのだろう。

とにかく石巻だ。
一関と石巻は、北上川で海運で繋がっていたと言うのを聞いていた。
「北上川沿いに行けば着くんだよな」
との俺の言葉によっちゃんも笑っていた。
（疲れたので続く）