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カテゴリ:【セミフィクション】無頼控え外伝
この物語 何度も何度も最強という言葉が出てくるが 色々な形の最強があるのだと “最”という言葉の多様性を考える one of the best “最高の中の一つである” 子供の頃に習った英訳で不思議に思った言葉だが まあ、最強と云うのも色々あるものなので 良いかな、と ************* ずっとずっと昔 long long ago 昔は昔、今は今 That was Then, this is Now 何かの本の題名だったか 俺はその日泥酔していた 今なら目が回って体も回っているところだが 当時の俺はただ目が回って 体は充分動けるという 全く迷惑な状態だった ごっち~ん 「いてて」 物凄い衝撃が走った 俺の全身に広がる痛み どれだけでかい男とぶつかったんだ 何て考える余裕はない 瞬時に強敵と判断した俺は 今では想像つかないくらいのスピードで コンビネーションブローを放った “一発では倒せない” のは分かっていた “とにかく相手が倒れるまで撃つ” 顔面へ誘いの左ストレート そしてレバーへ刺す右アッパー 左ジャブから右ストレートの得意のワンツー 右のエルボーから 右ローキック 左ミドルをけん制に 当時得意だった その場跳びのダブルキック(プロレスのドロップキックね) そして止めの右ハイキック この必殺技のオンパレードは後にも先にも やったのもそうだし 見たこともない “殺しちゃったか” と思う間もなく 「いっててててて」 俺の口から声が漏れた 凄い体だ 俺の石より堅いといわれた右の拳が打ち抜けない どころか、 おいおい目に見えて腫れてきたよ 2倍に膨れ上がった その黒い影は 目立つセーターを着て 俺の前で びくともせず立ったままだった 「貴様!黄色と黒の変な縞々のセーターなんか着て 偉そうにしてんじゃねえぞ」 呼吸を整える時間をつくるために 攻撃をけん制する啖呵を吐いた 「おお、居た居た。朝雄の野郎、ナンパ失敗したぞ」 川上がやってきた 「suga。何してるのよ。随分遠くから声がしたぞ」 助かった 恥ずかしい話だが 俺はこの敵に勝てる気がしなかった 川上に活路を開いてもらって逃げなければならない とにかく凌ぐぞ 俺は奴の攻撃を待った 待った 待った 「来るなら来いよ、この野郎」 俺の動くところは左肘と膝と 頭しかない 「だから何やってんだよ」 と川上 俺がそいつに向かおうとすると 川上が俺の腕を引っ張った 「おい。よく見ろ」 ん? 「あっ、何だ」 ぶっとい電柱だった 今は見ないが 俺がセーターに見えたのは ゴム製の安全帯だったのだ 俺の拳はゴムのブツブツの痕をつけながら血を流していた 「ド、ドンキ・ホーテ」 自己突っ込み 頭からぶつかっていたら どうなってたんだろ 人気blogランキングへ くる天 ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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