soul-eye

くる天で漫画ランキング1位というのは感動です

漫画家への道が開けそうです（何故）

人気ブログランキングのエッセイでもかなり上位にいきました

母さんやIIZさんのように総合上位者から比べると一桁違いますが

それでも多くの人に読まれているのかと思うと・・・




やっぱり書こう

応援ありがとうございます。だけど中身は変えられません


*********

当時の俺は、やはり柄が悪かったのだと思う

市民Kenの健ちゃんは

「ずいぶん優しい雰囲気になりましたね」

と、それこそ優しく言ってくれた

そんな俺の、新宿無頼と同じ時期に

俺の相棒として世を渡り歩いた女性

なっちゃん

２歳違いなのだが、俺が早生まれのお陰で半年ほど一歳違いになる

「なっちゃんさん。頑張ってますね」

？？？？

俺が営業の終わりの無駄話のときに

俺と彼女は一歳違いなんだと言うと、

なぜか営業先のお客さんにそう言われていた

「どういうことなんだろうね」

俺が言うと

「sugaさんと一歳違いだからでしょ。自分の年をちゃんと言ってください」

そう怒られた

なるほど

つまり俺はずっと年上に見られるので

なっちゃんも俺に引っ張られてずっと年上に見られていたのか

「何でなっちゃんに引っ張られて、年より若く見られないのかな

なっちゃんの若さって説得力ないのかな」

バシっと叩かれる


なっちゃんとは１０ヶ月ほど一緒に働いていたのだが

彼女は違うプロジェクトに行った

とても寂しかったが

なっちゃんがチームリーダーで活躍するというので見送った


ある日の事

「sugaさん。うちのメンバーに何か言った？」

なっちゃんが何となく怒った感じできた

だが俺はなっちゃんに怒られるのは慣れている

「別に」

「妙に素直になったのよね」

「ああ～」

俺は身に覚えがあった

「だけど、そんな事で急に素直になるとは思えないな」

「何をしたの？」

なっちゃんは俺が殴ったりなんかしたと思ったのだろうか

しかし当時の俺は体が全くといっていいほど動かなかった

片足などはほとんどまともに動かなかったし・・・

なっちゃんが俺が具合悪いの一番知っていたくせに

「何をしたの？」

少し優しい言い方になったので

「ほら。あの話をしたんだよ。前に・・・」

俺はゲロしてしまった




なっちゃんと俺が

温泉街であり、なおかつとある広域暴力団の本拠地の

（母さんが今年の正月に行った）とある街に営業に行った時だ

俺はうっかり野郎から情報を得ていたので

少々この街を歩くのがいやだったが

営業も順調に終わって機嫌もよく

なっちゃんとそぞろ歩きしながら

こじんまりとした駅

海、そして明るい陽射しに

だんだんと惚れはじめていた頃だ


商店街を歩いていると近くの店から

数人の男が出てきて

俺を囲むように歩き出した

皆くせのありそうな奴らだった

俺を囲むというのは

なっちゃんも含まれているのだ

“やっばいなあ”

商店街に人が居ないのがそもそも問題だった

俺はやはり地元の人達からヒットマンに間違われていたのだ

商店街に入ったあたりから連絡が入ったのだな

商談を終わらせたばかりの営業マンには見えなかったか

お客さんのところに行った時のようにタクシーにすれば良かった

悔やんでもしようがなかった

とにかくまずはなっちゃんの無事が最優先事項だ

スポーツカーが俺の脇に止まる

出てきたのは俺より少々大きい

野球をやっていたと思われる男だった

俺とその男は向かいあった

かーっ、こりゃ強敵だ

とにかく話し合いだ

「sugaさん。こうしてみるとsugaさんって全然ヤクザっぽくないよ」

俺のすぐ後ろでコロコロと転がるような可愛い声がした

「私、身近で見たの初めてだけど、ほら、全然違う」

これには俺も奴らもビックリだ

「何の用かしら

うちの777sugaは、“こう見えても”ヤクザじゃありませんので失礼します」

きっぱり

なっちゃんのこの一言に

連中も

「これはどうも失礼しました」

と礼儀正しかった

そして帰っていった

「す、すげえな。なっちゃんよ～」

俺は感心した

「当たり前よ。何でsugaさんが間違われるの

そりゃぱっと見は怖いけど、全然違うわよ」

怒られた

だから

「そりゃ、すまん」

と謝った


「・・・って話をしたんだよ」

なっちゃんの体温が熱くなってきたように感じた

「何でそんな事をいうのよ」

静かな、静かな声だった

「だって、若いやつが言うこと聞かないって言ってたじゃないか

だからなっちゃんがどれだけ怖いか話してやったんだよ」

俺は少々マジに怖くなってきた

「効果ありすぎよ！こっちきて嘘ですって言って」

怒られた～

「ま、まあ。そんなに怒ると効果が倍加するよ」

俺がなだめたところで、どうにもならなかった





人気blogランキングへ
くる天 ブログランキング