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カテゴリ:【セミフィクション】無頼控え外伝
「遅いな、あのトンチキども」
英雄が言った タバコも二本目だ 「途中で喧嘩でもしてるんじゃねえか」 という英雄の冗談に 「ありうるありうる」 と川中が答えた その時 「いたいた、及川さん」 獰猛さを絵に描いたようなずんぐりむっくりとその他一同が英雄と川中を押し避けて 叫びながら寝ている男、及川に近寄った 「及川さん、帰りましょうよ」 「うるせえ、馬鹿やろう。俺はもう田中さんとは切れたんだ。関係ないんだバカヤロー」 及川は目も開けられずにいるくせに答えた 「困ったな。おい、はこんじまえ」 「ちょっと待て」 そこに英雄が声をかけた 「なんじゃい」 ずんぐりむっくりが振り向きざま叫んだ 「なんじゃいって、あんた、ここは東北だぜ。東北弁でなんだべって言えよ」 あ~あ始まったよヒデちゃん、とは川中の心の声 「あんた、田中さんか?」 「おめえらには関係ねえ。ひっこんでろ」 ずんぐりは凄んだ・・・ が、185cmの川中と180cmの英雄を見上げる形になっているのでどうもおかしい 「どうもこの及川さんだっけ?この人とあんたらとの結びつきがわからねえ どうみたって極道だよ、あんたは。でもこの人は堅気の匂いがぷんぷんだ」 英雄がぺラペラと逆なでをする 川中は他の2人をけん制するように斜めに構えた 「ああっ、加藤英雄」 ずんぐりの後ろにいた一人が叫んで、慌ててずんぐりに何事か耳打ちをした 「ちっ、くそ」 ずんぐりはそういうと、乗ってきたクルマに戻り走って行った 「良かったなあ。本物だったんじゃないか」 川中が言った 「本当だよな」 英雄は少々つまらなそうに言った お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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