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カテゴリ:【セミフィクション】無頼控え外伝
「お兄さん達、何やっているの」
綺麗なお姉さんがやってきた 「この酔っ払いのおっさんを保護してもらおうって警察呼びに行ったダチを待っているんだよ」 川中が言った 「今の時代に奇特ねえ。格好いいじゃない」 「お姉さん、歳いくつ?」 英雄の目がハートマークになっていた ひでちゃん、喧嘩の最中ですよ、とは川中の心の声 「25歳だけど」 「へえ。へえ。俺、加藤英雄。こう見えても20歳」 「あら、あなたが加藤君なの」 「知ってるのかい」 「ふうん。意外と小さいのね。やっぱ変わっているわ あたし、芸者やっているのよ。遊びに・・・来れるわけないか」 「無理無理」 英雄と川中は二人で答えた 「この人ね。田中源蔵の秘書やってた人よ」 神の使いには到底見えないこのお姉さん、あっさり答えを言った 田中源蔵はこの街出身の衆議院議員で奥さんを使った贈収賄で目下容疑を受けている最中 街でも評判は最悪だが、馬鹿でもなんでも政治家は政治家だ 「何だおっさん、田中源蔵の秘書か」 英雄は声をかけた 「う~ん。そうだよ。さっきまでなあ。畜生、30年だぞ、30年 それを簡単に首にしやがって。俺は何も喋らないっていうのに」 と及川は答えた。意識はないだろう 「言え、言え。何があったんだ」 英雄は笑いながら聞いた 「・・・・言えない」 及川はぽつりと言った 間違いなく泥酔しているのに・・・ 「さすがだな」 川中が言った 「本当だ。偉いもんだな。悪党には悪党なりの義があるわけか」 英雄も感心して答えた 「わたし、もう行くね。気をつけて」 「お姉さんも」 そういった英雄の頬に お姉さん、急にちゅーをした お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/05/24 09:13:27 PM
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