|
全て
| 徒然奇2
| 【小説】加藤英雄無頼控え
| 【小説】但為君故(完)
| 風来坊の唄
| モリの大冒険~金曜の夜と土曜の朝~(完)
| Jeysomコーナー(旧ギャラリー)
| 【小説】風来坊旅の途中にて
| 【ドキュメント】ハムレット
| 【ドキュメント】細谷十太夫
| 【小説】加藤英雄無頼控え最終章(完)
| 実話控え
| 【小説】恋愛小説?
| 【小説】フィクションアクションハクション
| 【セミフィクション】無頼控え外伝
| 市民Ken
| 【小説】十太夫先生お日向日記
| 片岡さん
| 片岡義男北紀行(北海道2007)
| 嗚呼 先輩
| 片岡義男北紀行(北海道2009)
| 【小説】不動明王
| 【小説】鴉組
| ミステリーハンター
| ちゃーちん
| 武術
カテゴリ:【小説】不動明王
「おっちゃん、なんやねん」
女の子が菅谷を見上げて言った。この街にある中学の制服を着ていた 「随分きつい関西弁だな。河内出身かよ。おい、こいつらのクルマ使おうぜ 一人二人浚っちまえ」 菅谷がそう言うと鉄と竜は比較的意識のある奴をワンボックスの後ろに詰めた 「病院前だから大丈夫だろ、こいつら。嬢ちゃん、送っていくぜ」 「ヤクザなの?」 ちょっと怯えたように関西弁の女の子が言った 「そうだ・・・」 と答えて運転席に乗り込もうとした菅谷は、急に吐きだした 「頭」 鉄が寄ってきた 「く、来るな。逃がすなよ」 「あ、ああ」 鉄は後部座席に戻っていった 「そ、その娘・・・。う、ううう。何者なんだ。ううーーっ」 2人並んでいた中学生たちは互いの顔を見合わせた、が、片方が逃げた 「あ、こら、逃げんな。あんた、絶対あかんからな」 関西弁の子はそういいながらも菅谷に寄ってきて 「大丈夫なんか、おっちゃん」 と、菅谷の背中をさすった 「助かった。どういう娘なんだ、ありゃあ」 涙を流しながら、しかしきっぱりした口調で菅谷は言った 「治ったん?」 少女はびっくりした 「おう、大丈夫だ。しっかし、きつい関西弁だな。名前なんてえんだ。俺は菅谷民夫」 「うちは栞や。吉田栞。おっちゃんの言うとおり河内から引っ越してきたんや」 「おっちゃんじゃなく菅谷さんだ。家はどこだ」 「上山町」 「近くじゃないか。送っていくがその前に話を聞かせて欲しいんだ」 「うん。分かった」 怖からないのかね俺たちを、菅谷は思った お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/29 11:53:21 AM
コメント(0) | コメントを書く
[【小説】不動明王] カテゴリの最新記事
|
|